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PayPayが海外サービスとの連携を強化、QRコード決済がグローバル化する可能性は?

2023.09.24

その日のレートで換算する機能も

この仕組みの何がすごいのか。それについても、上のプレスリリースから引用したい。

「PayPay」のQRコードから海外のキャッシュレス決済サービスを使って決済する際、商品やサービスの代金を日本円で入力すると、自動的に各国の通貨に換算され決済できるので簡単に買い物ができ、加盟店側も言語の異なる訪日外国人への対応がスムーズになるなどのメリットがあります。
同上

これはまさに、現代ならではの機能である。電卓など使わずとも、アプリがその日の為替レートを基準に支払額を算出してくれるのだ。

ならば、PayPayユーザーの日本人が海外へ旅行して同様の機能を利用できるのか? 答えは「NO」である。

この記事を執筆している2020年9月18日の時点では、海外でPayPayのアプリを使ったコード読み取りはできない。つまりPayPayはアウトバウンドよりもインバウンドを優先しているのだ。

もしもPayPayが海外で利用できたら?

キャッシュレス決済サービスは、誰のためにあるのだろうか?

消費者のためにあるのか、それとも中小の事業者のためにあるのか。それは各サービスによって温度差があるはずだが、多少でも後者のことを考慮すればインバウンド優先になるのは当然ではないか。

それだけ、訪日外国人観光客が急増している(というより、パンデミック前の水準に回復している)のだ。

しかし、だからといってPayPayがアウトバウンドを無視しているというわけではないだろう。

仮にPayPayがアジア各国で利用できるようになれば、つまり国外のQRコード決済と完全連携するようになれば、我々日本在住者にどのような恩恵が発生するだろうか?

筆者の知っている限り、東南アジアでは非接触型決済よりもQRコード決済、それも消費者が自らのスマホで店側のQRコードを読み取る方式の存在感が非常に大きい。タイやマレーシア、ベトナム、インドネシアといった国に行けば、街のあちこちに屋台や個人経営の食堂があることを目撃できる。それらの店舗が真っ先に導入するキャッシュレス決済は、新たに専用端末を導入する必要のないQRコード決済だ。現実問題、屋台の狭いスペースにクレカ決済端末を置くなどというのは困難である。

中小事業者から見て、QRコード決済は導入に手間のかからないサービスなのだ。

それらの風情漂う店をPayPayで利用できるとしたら、旅行先でありがちな金銭トラブルも回避できるのではないか?

東南アジアでは、あまり大きな高額紙幣で買い物をすると釣りが返ってこないということがよくある。小銭不足に苛まれる店舗がそれに対応できないというのもあるし、中には悪意から適当な嘘をつき、釣りを出さないという例も。

しかし、全ての決済をキャッシュレスにすればそのようなトラブルは発生しなくなる。

ポイントを海外のショッピングで活用する!

以上はあくまでの未来予想だが、それでも非現実的な予想では全くないと確信している。

さらに予想を立てれば、日本で貯めたポイントを海外の渡航先での買い物に使う……という機能も計画されるだろう。キャッシュレス決済とは、そもそもが拡張性に富んでいる仕組みである。

数年後には、世界のどこにいても日本と同じような買い物ができるサービスが実現する可能性すら否めない。

【参考】

PayPay、新たに3カ国4つの海外キャッシュレス決済サービスと連携。「Alipay+」経由で延べ10億人以上が利用可能に!-PayPay
https://about.paypay.ne.jp/pr/20230615/01/

取材・文/澤田真一

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