パンケーキ症候群の主な症状
パンケーキ症候群の症状は、一般的なアナフィラキシーの症状と変わりません。
【パンケーキ症候群の主な症状】
● じんましん
● 皮膚粘膜の腫れ、むくみ、痒み
● 腹痛、下痢
● 嘔吐
● 動悸
● 喘鳴(ぜんめい)※
● 呼吸困難
● 血圧低下
● 意識障害 など
※ゼーゼー・ヒューヒューという異常な呼吸音がすること
ほとんどの場合、パンケーキやお好み焼きを食べてから30分以内に症状が出るといわれます。命の危険もあるため、上記のような症状が現れたらすぐに救急車を呼び速やかに医療機関を受診しましょう。
パンケーキ症候群はダニアレルギー体質の人が大量のダニを経口摂取することで起こります。しかし、ハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎や気管支喘息などを持つ人はパンケーキ症候群の発症リスクや重症化リスクも高いとされているため、一層注意が必要です。
パンケーキ症候群に注意したい食品例
以下は、ダニの繁殖によるパンケーキ症候群に注意したい食品の例です。
【パンケーキ症候群に注意したい粉製品】
★ホットケーキミックス粉
★お好み焼きミックス粉
★たこ焼きミックス粉
★クッキーなどの製菓用ミックス粉
・小麦粉
・強力粉
・てんぷら粉
・片栗粉
・きな粉
・おからパウダー
・大豆粉 など
なかでも特に注意したいのは★マークの粉です。いわゆる「調理用ミックス粉」と呼ばれる粉は、小麦粉や強力粉などのシンプルな粉製品よりもさらにダニが繁殖しやすいとされています。というのも、一般的な調理用ミックス粉には砂糖や油脂、脱脂粉乳などの調味料が加えられているため、よりダニが好む餌になりやすいのだとか。
さらに、小麦粉や片栗粉と違って汎用的に使うものではないのも理由の1つです。特定の料理にしか使わないので余らせてしまいやすく、開封後の長期間常温保存という環境が整ってしまいやすいのが「〇〇ミックス粉」なのです。
経口ダニアナフィラキシーは海外ではパンケーキ症候群の名で有名ですが、日本の食卓事情から日本では「お好み焼き症候群」なんて呼ばれ方をすることもあります。日常的にお好み焼きを食べる関西方面であればすぐに使いきれるかもしれませんが、関東方面ではせいぜい数週間~数か月に1度程度の頻度でしか食べないという家庭も多いですよね。
必然的に1度開封したお好み焼き粉を数か月の間保管しておくことになるので、症候群のリスクが高まってしまうというわけです。