3)Tech Me(テックミー)
駆け出しのエンジニアにとって、仕事は学びの連続だ。開発中は日夜、わからないところを調べながらの業務となる。しかし調べてもわからないことは多々ある。そんなとき、「Tech Me(テックミー)」ではWeb会議ツール「Zoom」でプロのITエンジニアに対面で質問ができる。画面を共有してもらいながら、直接ソースコードを確認してもらえるのが特徴だ。
提供元の株式会社テックミーブレインズ 代表取締役社長 柳谷俊宏氏に開発背景について話を聞いた。
●サービスの開発背景
「私が初めてWEBエンジニアとして入社したベンチャーではシステムエンジニアの先輩や同僚が誰もいない中、中古品売買サービスや予約管理システムの開発を一人で行う必要がありました。しかし一つのエラーで作業が何時間も進まないといったことが何度もあり、とてもストレスを抱えていたとき、『すぐに誰かが教えてくれるサービスがあったらどんなに楽だろう』と思いました。当時は一つもなかったため『ないなら自分で作ってしまおう』と思い開発に至りました」
柳谷氏の悩みは、彼一人の悩みではなく、多くの同職種の悩みでもあった。
そして利用者の立場を考え、サービスの料金制やメンター選定にもこだわったという。
「メンターに単発で聞けるということが重要になるため、継続課金ではなく都度払いの仕組みを取り入れました。スキルが高く、かつ教えるに足るコミュニケーション能力に問題のない方だけをメンターとして受け入れるようにしていましたが、ハードルが高く、メンターがなかなか増えなかったため、今年2023年にシステム修正を行い、誰でもメンターとして質問に回答できるように変更しました」
実際、利用ユーザーからは喜びの声が多数挙がっているという。
「『すぐに解決してもらえてよかった』『勉強法まで教えてくれた』などの声を多数いただいております。利用者は、画面共有を通じてメンターの解決手順や思考回路、ツールなど、解決に至る周辺情報も知ることができるので、スキルアップにもつながっている印象です」
●今後の展望
「まずはUI(ユーザーインターフェース)の改善に取り組む予定です。またメンター制度はプログラミング学習にも最適であるため、学びながら必要なときだけメンターを使うという形でも利用できるよう、サービスを改善していきます」
Zoomで画面を共有しながら、その周辺まで学べる点や都度払い制など、代表者自身のリアルな経験が反映されているサービスといえる。同様の悩みを抱えているなら、ぜひ利用してみよう。
3つのサービスはどれも、現場のリアルな悩みや課題から生まれた。今後、さらなる進化を遂げ、利用者のスキルアップや将来の可能性に活かせるよう拡大していくことを期待したい。
【取材協力】
「ReviewMarkets(レビュマ)」
「MENTA」
「Tech Me」
文/石原亜香利