期末や年度末などのタイミングで、部署異動を経験する人もいるかもしれません。
部署異動をする際に忘れてはいけないのが挨拶。部署異動の挨拶とは、それまでお世話になった部署や取引先に対して行う挨拶です。本来は対面で行うのが基本ですが、お世話になった人が多い場合、一人ひとりに会いに行くのは難しいでしょう。また、リモートワークでなかなか会う機会がない人もいるかもしれません。
ここでは、メールで部署異動の挨拶をする際のポイントを紹介していきます。
部署異動の挨拶をメールでする際に気をつける5つのこと
社内外問わず、部署異動の挨拶メールを送る際に気をつけるべきことを挙げていきます。
1.異動が公表されたタイミングで行う
部署異動の挨拶は、異動が確定し、公表された後に行うようにしましょう。中には、関係者からあらかじめ次のポストを内示で打診されている人もいるかもしれませんが、どんなに可能性が高いとしても、他言は控えましょう。たとえどんなに親しい人であっても、話すことはおすすめしません。
結局異動が無かったことになる可能性があるほか、コンフィデンシャルな情報を漏らす信頼できない人物と会社側にみなされることもあります。「挨拶は異動が確定してから」を忘れないようにしましょう。
挨拶の具体的なタイミングは、上長に相談することをおすすめします。社外への挨拶は引継ぎを終えてからといったケースもあるためです。
2.感謝の言葉を伝える
社内外共に、これまでお世話になってきたことに対する感謝を伝えるようにします。たとえどんなに嫌な思い出がある相手であっても、感謝の言葉を伝えるようにしましょう。その人の協力なしでは成り立たなかった仕事もあるはずだからです。
最後の挨拶が、そのままあなたの印象として残ってしまう可能性もあります。
そして今は関係が一旦切れるとしても、またいつかどこかで一緒に仕事をする機会があるかもしれません。
感謝の言葉を伝え、お互いすっきりした気持ちで終わることができるようにしましょう。
3.ネガティブな話はしない
「本当は異動したくない」「今の仕事をずっとやっていたかった」など、異動に対してネガティブな内容は書かないようにしましょう。たとえあなたがそう思っていたとしても、すでに異動は決定したことであり、言われた相手もどう反応してよいか困ってしまうからです。部署異動の挨拶は、あくまでこれまでお世話になったことに対するお礼を伝えるものであることを忘れずに。
(部署異動の挨拶でなくとも、そもそもネガティブな内容を文章として残すことはおすすめしません)
現部署に執着しているようなことは書かず、新部署の仕事に対する抱負を書くなど、前向きな内容にすることをおすすめします。
4.一人ひとりに合わせたメッセージを送る
可能なら一人ひとりに合わせたメッセージを送ることをおすすめします。受け取る側としても、一斉送信メールで誰にでも当てはまるようなテンプレ挨拶をもらうより、誠実さを感じ、心に響くはずです。
もちろん挨拶を送る対象者数が多く、一斉送信対応をせざるを得ない人もいるでしょう。そのような場合は、一斉送信となってしまうことをお詫びする一言を入れることを忘れずに。またbcc送信の際にccなど誤送信しないよう注意しましょう。
5.後任の連絡先も伝える
部署異動の挨拶の最後には、後任の連絡先を入れます。そして引継ぎはしっかり行うことを伝え、相手に安心してもらいましょう。
部署異動の挨拶のメールに書くことまとめ
部署異動の挨拶メールに書くべき必要事項をまとめました。次に挙げるポイントを押さえ、一人ひとりに向けてメールを作成しましょう。
社内(現在の部署でお世話になった人)宛
・対面で挨拶できないことのお詫び
・異動日・異動先
・感謝の気持ち
・その人とのエピソード
・後任や引継ぎに関して
・自分の異動後の連絡先
社外(現在の部署の取引先)宛
・対面で挨拶できないことのお詫び
・異動日・異動先
・感謝の気持ち
・その人とのエピソード
・後任に関する情報
・自分の異動後の連絡先
加えて、新しく配属予定の部署に対する挨拶のポイントも紹介します。
社内(異動先)宛
・異動日
・自己紹介(現部署での業務や、新しい業務で活かせること)
・今後の意気込み
部署異動挨拶ができることはビジネスパーソンの基本
挨拶がしっかりできるかで人間関係は大きく変わります。それまで仕事で高いパフォーマンスを出し続けていた人であっても挨拶もろくにせずに異動してしまったら、あまり良い印象は残らないかもしれません。逆に挨拶をしっかりできる人なら、実務能力の高さだけでなく人間性の高さも評価されるでしょう。
部署異動が決まった人は、ぜひ参考にしてみてください。
文/やまさん
保有資格:キャリアコンサルタント(国家資格)/キャリア・デベロップメント・アドバイザー(日本キャリア開発協会)