これまで「甘いのが当たり前」とされてきた、ペットボトル飲料のミルクティー。2011年、キリンビバレッジ株式会社から発売された「おいしい無糖」シリーズがその常識を覆した。さらに、2023年3月に新発売された「おいしい無糖 ミルクティー」は、発売初日に500万本の販売実績を記録。その後も、好調な売行きをキープしている。
今回は、「おいしい無糖ミルクティー」を開発した、キリンビバレッジ株式会社マーケティング部ブランド担当の佐々木周平さんに商品誕生の裏側についてお話を伺った。
*本稿はインタビューから一部の内容を要約、抜粋したものです。全内容はVoicyから聴くことができます。
すっきりとした味わいで、ゴクゴク飲める新感覚の無糖ミルクティー
「おいしい無糖ミルクティー」は、2020年以降の同社の商品でもっとも売れている商品だという。佐々木さんは同製品の特徴について次のように話す。
「世の中のペットボトル飲料製品は、甘いものがほとんどです。この商品もミルクティーなので、『甘いのでは?』との印象を持っている方も多いと思いますが、本当に無糖でスッキリとした味わいの商品なんです。甘さではなく、ミルクの味わいをしっかりと感じながら、紅茶のすっきりとした美味しさが楽しめます」(佐々木さん)。
注目したのは、カフェとペットボトル飲料のギャップ
今回、無糖のミルクティーを開発するに至った背景には、消費者の幅広いニーズに応えたいという思いがあったと佐々木さんは振り返る。
「ミルクティーは、紅茶の中でも人気の商品です。私もよく飲みますが、カフェやティースタンドでミルクティーを飲む際には、砂糖の有無を選択できますよね。ただ、ペットボトル市場では、無糖のミルクティーはなかったんです。ここにギャップがあり、お客様のニーズ、もあるのではと考えたのが発想の起点でした」(佐々木さん)。