国税庁が発表している2022年の日本全体の平均給与は441万円と言われており、これは先進諸外国と比較すると低い数値となっている。
「日本は長い間円安政策をとっていたため、日本企業は企業体質を改革せずとも利益を上げられたため給与を上げる必要がなかった」「GDPの大半を占める中小零細企業はIT化が進んでいないため生産性が低く、高い付加価値を生み出せていないため給与が上がりづらい」など様々な要因が挙げられる。
また日本は製造業を中心として高度成長期を経験してきたため、過度な値上げをしない風土が報酬にも現れているのかもしれない。一方、そんな経済状況の中でも成長を遂げている企業もある。
そこでSalesNowは、日本全国500万社以上の企業情報を網羅した日本最大級のデータベースを誇る「SalesNow DB」において、全業界を横断した平均年収ランキングTOP10を抽出したので結果をお伝えしよう。
全業界平均年収ランキング1位は「M&Aキャピタルパートナーズ」
第一位はM&Aキャピタルパートナーズ株式会社。日本の中堅・中小企業を対象とした独立系M&Aアドバイザリー・仲介会社だ。
着手金無料、専門コンサルタントによる専任担当制を掲げており、より多くの企業がM&Aをひとつの選択肢として検討できる体制を整えていることが特徴。
また子会社には、日本のM&A業界の草分け的存在である株式会社レコフと株式会社レコフデータ、企業再生を得意とするみらいエフピー株式会社があり、グループシナジーを効かせた様々な案件を取り扱っている。
第二位は株式会社キーエンスが獲得。大阪府大阪市に本社を置く、自動制御機器(PLCと周辺機器)、計測機器、情報機器、光学顕微鏡・電子顕微鏡などの開発および製造販売を行っている企業だ。
海外売り上げ比率は50%を超えており、世界44カ国・200拠点で事業を展開している。2021年の国内企業の時価総額ランキングでは、トヨタ、ソニーグループ、に次いで国内3位になるなど日本を代表する優良企業としてマスコミでも登場することが多いことでも知られている。
第三位はマクニカ・富士エレホールディングス株式会社。神奈川県横浜市港北区に本社を置く日本の持株会社だ。
2015年(平成27年)4月1日、半導体商社のマクニカと富士エレクトロニクスの共同株式移転により設立された企業で、2023年3月期の売上高は1兆292億円を誇り、半導体商社として国内最大手である。
第四位はヒューリック株式会社。東京都心にある不動産の保有賃貸業・投資開発事業を柱とする不動産会社である。
旧富士銀行の店舗、社宅等の不動産を多く保有しており、みずほフィナンシャルグループとの関係が強いことが特徴。
1957年(昭和32年)3月に、富士銀行(現:みずほ銀行)が所有する不動産を母体に、日本橋興業株式会社として設立。2007年(平成19年)1月に、商号(社名)を日本橋興業株式会社からヒューリック株式会社に変更した経緯がある。
第五位は地主株式会社。大阪府大阪市に本社を置く不動産会社。旧社名は日本商業開発株式会社。
独自の不動産投資手法「JINUSHIビジネス」を基本戦略に、事業用定期借地権を用いた不動産金融商品の開発を行っている。社員の平均年収だけではなく、新卒社員の初任給が高いことでも知られている。
その他、第六位は光通信、第七位はショーボンドホールディングスと続く。
調査概要
調査期間:2022年6月ー2023年6月
※なお、SalesNow DBでは各業界のカテゴリを「メイン業界」「サブ業界」に区分し、今回は「メイン業界」を抽出しランキングを作成している。またSalesNow DBでは商業登記や不動産登記、税務署の公示データ、官報公告記事、官公庁企業で公開されている情報や、ホームページやSNSで自ら公開している情報をもとにデータを抽出。情報の正確さに関して万全を期しておりますが、情報の全てにおいて保証するものではない。
出典:SalesNow DB
構成/Ara