レーサーレプリカブームの立役者「RZ250」のインパクト
80年代のヤマハ2ストスクーターをご紹介する上で、こちらの1台の情報も欠かせないのではないでしょうか。華やかだった80年代が幕開けする直前の1979年10月に開催された「第23回東京モーターショー」で発表され、翌1980年8月に発売されたヤマハ「RZ250」です。
ロードレーサーの「TZ250」を想起させる、走りをストレートにイメージさせるスタイリング、リッターあたり140PSという高出力な水冷2ストロークエンジン、モノクロスサスペンションをはじめとする高性能な足周りなど、鋭い走りで当時の若者のハートをガッチリつかんだRZ250。その後の〝レーサーレプリカ〟バイクブームの先駆者となりました。
【参考】1980年 RZ250 – コミュニケーションプラザ | ヤマハ発動機
RZ250などの登場で高まっていったバイクブームのさなか、70年代末から80年代にかけて、ヤマハのバイク、スクーターは人気を確保していきます。そして、80年代のヤマハ2スト50ccスクーター隆盛を決定づけたモデルが、1983年に登場します。そのスクーターがヤマハ「ジョグ(JOG)」でした。なんと、今から40年前の登場というのですから、時の流れは早いものです。
80年代ヤマハの2スト50ccスクーター人気を決定づけたヤマハ「ジョグ(JOG)」
1983年に、軽快でアクティブな〝スニーカー〟のイメージをテーマに作られたスポーツスクーターが登場しました。ヤマハ「ジョグ(JOG)」は空冷2ストローク49ccエンジンから、最高出力: 3.3kW(4.5PS)/7000rpm、最大トルク5.3N・m(0.54kgf・m)/5500rpmのハイパワーを発揮。車両重量が49kgと軽量なボディにより、ダッシュ力に秀でた軽快な走りを実現しました。
そのシャープなスタイリング、メイプルレッドやカームイエロー、マイルドブルーといったポップなカラーリングに加えて、優れた実用性を兼ね備え、発売時は販売価格が9万9000円とお手頃だったこともあり、当時の若者はこぞってジョグ(JOG)に跨がったのです。
【参考】1983年 JOG(CE50E) – コミュニケーションプラザ | ヤマハ発動機