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街中広告のスペシャリストに聞く、アフターコロナの屋外広告やOOHのストロングポイント

2023.08.22

ネット時代でも屋外広告が効果的な理由…それは「やっぱりアナログ」  

これだけネット広告が氾濫し、SNSが盛況の中、それでも屋外広告が求められる理由はなんなのか?その魅力を聞いた。

「屋外広告の魅力としては、まずSNSの2次拡散が期待できることだと思います。WEBやSNSとの連動により、『渋谷駅前で掲載された広告を全国各地の方が知っている状態』を作ることができる。また、ユーザーが自由に発信・拡散していく事で実際に面を見た人数以上のリーチが狙えるメディアである点も魅力の1つです」

「さらに、考えてもらうことや意見してもらえる余白があることもポイント。極端な話、ネット広告はセグメントした「商品に興味ありそうな」ユーザーに対して「買いますか?or買いませんか?」と迫る“販促”的な意味合いの方が強いケースが多いですが、屋外広告は前提“見る・見ない”の判断は各ユーザー任せ。ゆえに、各社あらゆる手段でコミュニケーションをとろうとしますが、そこに自由度があるのが面白さだと思っています」

「そして印象に残るのは、なんだかんだ言ってアナログな広告であること。皆さん考えてみてください、最近印象に残っている広告は?と問われたとき、思いつくものはほとんどが屋外広告や駅広告、テレビCMではないでしょうか。数値で測れない、感情的な部分に響くのはアナログ的な広告ならではだと思っています」

屋外広告には、各企業があらゆる手段で興味関心を持ってもらうことに全勢力を注ぎ、将来の見込み顧客獲得に繋げようと努力している。

また、そこに自由度があるのもアナログ広告の真骨頂。自由に意見できる余白を作ることで話題となり、認知度が高まると加藤さんは語る。

ならば、屋外広告で話題になるための面選び、人を惹きつけるために大事なこととは?

プロが指南する術を聞いてみると、以下の3点が挙げられるという。

1、人流が落ち着くタイミングがあり、人が映らずに写真が撮れる場所であること

2、写真に収めたときに1枚絵として全て納めることが出来る場所であること

3、広告の内容が「論破」ではなく、「ツッコミをいれる余白」があること

「特に1つ目は盲点かもしれませんが、話題化した投稿を見ていると、それらの画像の多くには人が映り込んでいない、もしくは映り込んでいても少人数である事が分かります。人が多い=接触機会が多いのは間違いないですが、SNSでの話題化を意識するのであれば、そこは裏目に出る可能性も。私も広告巡礼しながら撮影者側の立場に立ってやっとわかった重要ポイントです」

そして、2つ目はスマホがカメラとしての役割を担うようになった時代だからこそのポイントだが、3つ目の「ツッコミと余白」とは?

「例えば2022年5月に登場したサントリー「BOSS」とスマホゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」のコラボ広告が良い例ですね。BOSS開発担当者という、一見ウマ娘に全く関係ない方が自社商品の宣伝を差し置いて、ウマ娘への愛を語りつくすという見せ方が秀逸。ツッコミどころが生まれて話題化していったと考えています」

デジタルサイネージとSNS意識のコンテンツが未来の広告を支える 

2023年もすでに下半期。かつてのような穏やかな日常に戻りつつあるが、これからの屋外広告はどう進化していくのか?

「引き続きデジタルサイネージ(屋外ビジョン)の面数は増えていくと思っています。直近、渋谷駅地下の柱がサイネージに置き換わったことも話題になりましたが、既存媒体がデジタル面に置き換わる動きは今後も加速していくと思っています」

(国内OOH初導入となる1.26㎜ピッチの超高精細LEDが話題の「渋谷55ストリートビジョン」)

参考・画像:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000048841.html

「また、クロス新宿ビジョンやOMOSANシンクロなど3D配信が出来る面が増えてきた事で、3D動画の広告が話題になるケースも。ここ最近だと、クロス新宿ビジョンで放映された「SPY×FAMILY」や「チェンソーマン」の3D広告はSNSで反響がありました。表現の幅が広がったことで、よりSNSを意識したコンテンツが増えていくのではないでしょうか」

まとめ

知らぬ間に目に入り、知らぬ間に脳裏に焼き付いている屋外広告。一時、電車内の広告がスキマだらけで華やかさが失われたこともあったが、これからは交通機関も街も大きな盛り上がりを見せるに違いない。屋外広告は、人生を元気づける要素の一つにも思える。そんな広告に彩られた活気あふれる未来が楽しみだ。

取材協力
加藤誠也さん X:@adbrex_

Profile
株式会社ビズパ ビジネス推進部 マネージャー/広告ラボ編集長
大手食品メーカーで営業職を経験後、2019年に株式会社ビズパへ入社。主に、スタートアップやベンチャー企業に対するOOHを使った集客支援や広告プラン二ングを担当。面白い広告事例を探しながら街を練り歩く「広告巡礼」が日課で、見つけた広告はSNSで日々発信中。その他、街中広告のスペシャリストとしてテレビ番組などメディアにも出演している。

■広告のプラットフォーム「ビズパ」
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文/太田ポーシャ

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