睡眠不足によって蓄積された心身の疲労を解消したいという欲求は増え続けているが、同時に快眠に特化したテック系製品や家電、寝具、食品も急激に進化している。今の睡眠に不満がある人はまず、現代の快眠グッズを知るところから始めてみよう。
最新スリープテックで「快眠市場」はどう変化した?
日本の平均睡眠時間は先進国で最低レベルといわれている。事実、ひと昔前はどこの業界でも「寝ていないアピール」が繰り広げられていたことは記憶に新しいが、今ではそれが自己管理能力を疑われる時代に突入。むしろ理想的な睡眠を確保できる人の評価が上がり、快眠グッズやサービスがヒットする時代になった。
中でも象徴的なのは2021年に発売されたヤクルトの乳酸菌飲料『Yakult1000』。〝睡眠の質向上〟のキャッチフレーズと手軽さが多くの人に刺さり、大ヒット。これを機に睡眠に特化した機能性表示食品の届出数は劇的に増加している【A】。
また、食品以外でも睡眠に関連した商品のヒット傾向はうかがえる。身近なところでは睡眠環境サポートをうたう柔軟剤やバスソルトなどの日用品、特にアロマ系の製品が好調。ほかにもAIなど、最新技術を搭載した高機能寝具やテック系市場も拡大。効果的な睡眠を確保するため、多少高額でもこうした快眠グッズを積極的に導入、実際にその効果を実感している人も多いようだ【B】。
今年も猛暑の予測、電気代高騰も重なり、ノープランでは眠れぬ日が続くだけ。最新グッズの力を借りつつ、超快眠ライフを実現したい。
【A】睡眠に関する機能性表示食品の届出数
2018年度から増加傾向にあったが、『Yakult1000』が発売された2021年度は睡眠に関する機能性表示食品の届出数が倍増。その規模は今後も拡大が予想される。
【B】快眠に関する工夫と実施した日の効果
マッサージ機器を扱う「フジ医療器」の調査では、快眠の工夫と効果について「快適な寝具の使用」を挙げた人が多数。睡眠環境の改善こそ快眠生活の第一歩なのだ。
取材・文/高山 惠
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