立ったまま寝る睡眠の取り方でも効果を実証
ボックスで立ったまま仮眠を取ることについても北海道大学と台湾独立成功大學の共同研究で効果があることが実証されているという。
「仮眠ボックスで仮眠をとることで、ノンレム睡眠の中でも軽い寝息を立てる程度の眠りであることが実証されました。 脳のリフレッシュや情報処理・認知機能の回復などの効果が期待できる睡眠段階2という状態を長時間キープするという効果も確認できました。これにより立ったまま仮眠した場合にもしっかりと休憩ができ、深く眠りすぎないのでビジネスシーンにおいて素早く復帰できる点でも最適ということが実証されました」(広葉樹合板/最高技術責任者の菊地文貴氏)
2つの製品をラインナップ
『giraffenap』は、オフィスへの導入のしやすさや安全性に加えて、デザイン性にもこだわって開発。『スペーシア』と『フォレスト』という異なるデザインの筐体が用意されている。筐体内にUSBポートも備えており、仮眠中にスマートフォンなどの充電もできる。
近未来をイメージした洗練されたデザインの『スペーシア』は、内装に不燃メラミン化粧板と小窓に強化ガラスを採用して高い防火性能と静音性を確保。12面体のユニークな形状と白を基調としたシンプルなカラーリングとプライベートを確保できるデザインにもこだわっている。火災感知器と自動消火装置も搭載。
一方の『フォエスト』は、国産材や織布を使用した温かみのあるデザインが特徴的。和の空間に調和する外観で、設置環境によっては天井部を外してオープンエアーで利用できる。不織布で覆われたクリーンユニットシステムプラットフォームとガス交換膜によって、密閉気流システムで室内の微粒子とCO2を削減して清潔な空気環境で過ごすことができる。閉所が苦手な人でも外の光が入ってくるので不安を感じにくく、火災探知機を搭載して後付けでスプリンクラーが設置できるのも安心材料だ。
「通常の仮眠環境を用意するためには、専用の仮眠室やパーテーション、ベッドといった設備を用意する必要があるため、スペース確保の問題や莫大なコストがかかりました。『giraffenap』は公衆電話ボックスぐらいの約2畳分のスペースに設置するだけで、快適な仮眠環境の導入が可能になります」(広葉樹合板/野原嘉人氏)
今後は多くの人に知ってもらうために体験の場を増やすことに注力。海外展開も視野に入れており、販売する時の想定価格は300万前後で、サブスクリプションの導入なども検討しているという。
ネスレとのコラボレーションが決定し、8月22日から9月17日の期間限定で東京・原宿にある「ネスカフェ睡眠カフェin原宿」に『giraffenap』を設置。予約が必要だが体験することもできる。