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@DIMEの編集長イシザキはX(旧Twitter ←いちいちこう書くの面倒くさいぞ!)を見て驚いた。バスクリンの入浴剤『きき湯』が謝罪をしている。ペコリと頭を下げているのは、見慣れないパッケージだ。
どうやら『きき湯』でお馴染みのあの四角いボトルが、新パッケージに変わったようだ。謝りながらの新パッケージの発表なんて前代未聞! 謝るぐらいなら変えるなよ。バズり目当てか!? というかもう、あのお馴染みの四角いボトルには会えないのか!? さみしいな、おい! 炭酸ガスの泡のごとく沸々と湧き上がる疑問や憤りを胸にイシザキは『きき湯』の新パッケージの真意に迫るべく、株式会社バスクリンへと向かった。なお、腰痛持ちのイシザキはきき湯の10年来のファンである。
「ワシの愛用しとる『きき湯』のパッケージ、なんで変えてしまうんや!」
(※写真はイメージです。また、イシザキは関西出身ではありません)
対応いただいたのは、株式会社バスクリン マーケティング本部ブランド企画部の渡部秀典さん。今回の企画の担当者である。
『きき湯』を長年愛してくれたお客様に、まずは、ひとことお詫びすべきだと思った
イシザキ:@DIME編集長のイシザキです。読者を代表してお話を伺いに参りました!
渡部さん:お待ちしておりました。
イシザキ:新パッケージの発表なのにいきなり謝罪なんて、聞いたことないですよ!
渡部さん:いやあ…本当に、申し訳ございません。
イシザキ:(また謝ってる…!)どういう経緯で謝罪することになったんですか?
渡部さん:『きき湯』の四角いボトルはブランドの顔でした。ありがたいことに『きき湯』には、ファンもたくさんいらっしゃいます。ボトルから新しいパッケージに変わること。メーカーとしては、万全を期して自信のあるものをお届けしてはいるのですが、見慣れなかったり、使い方が少し変わってしまったり、慣れないことによる「不便」はどうしても起こってしまう。だからこそ、まずは、“お詫び”からお客様との会話をはじめたかったんです。
イシザキ:なるほど。確かに僕も『きき湯』ファンの一人です。謝るくらいならそのままでもよかったのに…というのが正直な気持ちです。それでもパッケージを変えたのは、何か理由があったからなのでしょうか?
渡部さん:はい。たとえあの四角いボトルとお別れすることになっても、『きき湯』として譲れないものがありました。
イシザキ:ま、まさか、販売が不振でイメージを一新しないといけなかったとか…?
渡部さん:いえいえ! 『きき湯』の売上はおかげさまで好調です。当社で最も売れているブランドなんですよ。温泉タイプ入浴剤のカテゴリーではナンバーワン*のシェアをいただきました。
*インテージSRI+入浴剤温泉カテゴリー市場 金額シェア 2021年1月~2022年12月
イシザキ:売れているのになぜわざわざパッケージをこんなに大胆に刷新したんですか? ますます理由が知りたくなってきました…!
株式会社バスクリン マーケティング本部ブランド企画部の渡部秀典さん
発売から20年、つねに「HOT」な健康を届けたい
渡部さん:『きき湯』が発売されたのは2003年。当時は、入浴剤は色や香りの違いを楽しむものが主流だったんです。症状にあわせて選んで、疲れを緩和し、健康な毎日を過ごす。このような提案は『きき湯』ならではのものでした。
イシザキ:まさに、疲れて面倒に思っても『きき湯』を入れたお風呂に入らないと安心して眠れない!みたいな身体にぼくもなっていますね。
渡部さん:発売から20年経ち、これからもお客様の生活の中に取り入れてもらうために、今何が「HOT」な健康なのか。だからこそ今回、パッケージを見直すことにしました。
イシザキ:なるほど「HOTな健康を、明日へ。」と書かれていますもんね。
渡部さん:はい。今、環境問題やサステナビリティに取り組むのが当たり前の時代。当社も自然との共生を経営理念に掲げています。ひとりひとりの毎日の入浴がここちよくあるためには、『きき湯』として環境に対しての「ここちよさ」を高めていく必要があると捉え、環境対応を進化させた「サステナパック」の開発を決めました。
左が従来のパッケージ(ボトルタイプと詰め替え用)、右がプラスチック使用量を削減した新パッケージ「サステナパック」。
プラスチック減だけじゃない!「サステナパック」のここちよさ
イシザキ:まず、パッケージを変えたことの環境への負荷はどう変わりましたか?
渡部さん:ボトルに比べてプラスチックの使用量が75%削減*できました。従来の詰め替え用はなくなりますが、それを勘案してもプラスチック量が削減できる計算です。
*従来品ボトル重量比
イシザキ:詰め替えの手間がないのはいいですが、とはいえ、やっぱりボトルの方が使い勝手がいいような…。ボトルではフタ(キャップ)で計量するようになっていましたよね。
渡部さん:新パッケージにはスプーンが付属しています。このスプーンにもちょっとこだわりがあって…。スプーンでチャックを閉めることができるんですよ。
イシザキ:スプーンでチャックを? ちょっと意味がわからないですね。
渡部さん:ほら、こうやって…(サッ、ピタッ!)
イシザキ:!!! なるほど。でも、手で閉めればよくないですか?
渡部さん:浴室にいると、なんだかんだ手が濡れてしまったり、こういった形状のパッケージってチャックがなかなかピタッと閉まらなかったり、なんてことありませんか? それに入浴剤が湿気てしまうのって、ここちよくないですよね。そこで、これでサッとしめていただいて、スプーンにフックが付いているので、このようにパウチに引っ掛けて保管できるようにしました。
イシザキ:なるほど、パチっとしまって、ここちよい…♪ これならスプーンが行方不明になる心配もなさそうですね。
渡部さん:スプーンの形状にもこだわってます。ツブが少なくなると、1杯分を測るのって、難しくなるんです。そこで、角度やサイズを細かく検証して、容量が減ってきてもここちよくすくえる形状を発見しました。
イシザキ:配慮がこまやかですね。旧来からのファンのわたしも、新パッケージのほうがいい気がしてきましたよ……(なんだか渡部さんのペースに乗せられてきた!?)
渡部さん:まだ終わりませんよ。
イシザキ:まだ!?
渡部さん:パッケージのサイズもです。
イシザキ:ほう。
渡部さん:この新パッケージのサイズは手の大きなお客様でもすくいやすいような横幅に調整しました。また、浴室や洗面所に保管する際、スペースを取りすぎないようなサイズ感にもかなりこだわりました。
イシザキ:そこまでに、いろんな人の目線へ立って考え尽くされてるんですね。感服いたしました!
中身も一新、温泉ミネラル成分10%増量*
*従来品比(クレイ重曹・重曹カルシウムを除く)
イシザキ:ここまでいいところばっかりアピールされて、なんだか逆に不安です。いちユーザーとしては、ボトルはフタがしっかり閉まるので、粒が湿気から守られている安心感があったのですが。
渡部さん:ふ…確かにそういう印象は持ちますよね。企業秘密なので細かい部分はお話しできないのですが、お風呂場という湿度の高い場所でも耐えられるよう、新パッケージではパッケージに使われているフィルムの材質からツブの成分に至るまで、様々な検討を行ない、より安定性を高めました。
イシザキ:(いま、鼻で笑った!?)粒の成分まで変えていたんですね!
渡部さん:成分でいうと、硫酸マグネシウムなど温浴効果を高める「温泉ミネラル」成分も従来から10%増量しているんですよ。
イシザキ:使い勝手のいい新しいパッケージや保存性の高さを実現することでさらに効く、つまり『新!きき湯』ですか!
渡部さん:まさに、その通りです!
ネーミングとメッセージに込めた、新しい『きき湯』の抱負
イシザキ:こうして開発を終え、順調な発売を迎えたと!
渡部さん:いえ(笑) 実は最後まで大変だったのが『サステナパック』のネーミングでした。これが、パッケージのデザインの締め切りギリギリまで決まりませんでした。
イシザキ:他には、どんな案があったのですか?
渡部さん:『エシカルパウチ』や『エコパウチ』などですね。でも、ありふれた言葉にしたくない、安っぽい印象は避けたい、などいろんな意見があって…。社内で議論しながら50案以上考えました。これが、本当に苦しかったです。
イシザキ:それくらい本気だってことが伝わりますね。最終的にサステナパックになった決め手は?
渡部さん:“エコ”の本質は、「サステナブル」だと当社は考えました。環境に良いことが、わたしたちの最終目的ではなく、人々のしあわせな暮らしが循環し、次の世代へと受け継がれていく。そんな“持続可能性”こそが、わたしたちの目指す価値だと思い、そこに共感してくださるみなさまに手を伸ばしていただきたいと。「パック」は、パウチやバッグなどいろいろな案があるなか、この容器の形状を理解していただきやすい言葉なのではという仮説から選びました。
また、さきほど言及のあった「HOTな健康を、明日へ。」は20年目の新たなスタートとして、今回制定した新メッセージなんです。専門的に言うとタグライン。今までは“今日の疲れを緩和する”ことを約束する「その日の症状、その日のうちに。」という言葉だったのですが、今回は「今日はもちろん、明日や未来の健康も作っていきたい」という想いを込めました。また、“HOT”はカラダを温めるという意味と、HOTワードのような「流行」「トレンド」という意味を込めています。時代で求められる健康ニーズにお応えしていくというブランドとしての覚悟でもあります。
イシザキ:まさにHOTな気持ちが伝わってきましたよ! 今までに増して『きき湯』のファンでいられそうです。今年のヒット商品候補としても期待しています! 本日はありがとうございました。
「なんか熱くなって突撃してしまいましたが、家に帰って『きき湯』でリラックスすることにします」
新しくなった『きき湯』に関して詳しくはコチラ
取材・文/小口 覺 撮影/篠田麦也