35歳転職限界説は昔の話！40代のキャリアチェンジを成功させる4つのヒント

一口に40代といっても、人それぞれ様々なライフステージにいるでしょう。中にはキャリアチェンジを考えている人もいるのではないでしょうか。

「35歳転職限界説」はもう古いと言われることも多くなり、ミドルシニアの雇用推進の動きは見られるものの、「年齢を重ねると転職は難しくなるのではないか」「40代でキャリアチェンジって、やっぱり無理？」と気になる人も多いでしょう。

今回は、40代のキャリアチェンジは難しいのかについて解説していきます。

キャリアチェンジは、未経験の仕事に就くこと

「キャリアチェンジしたい」と何気なく口にしている人もいるかもしれません。まず言葉の意味から説明します。

キャリアチェンジと似た言葉に「キャリアアップ」が挙げられます。皆さん、その違いを分かっていますか。区別なく使って、誰かに相談すると、的外れなアドバイスをされるかもしれません。

改めてキャリアチェンジとキャリアアップの意味を押さえておきましょう。

■キャリアチェンジ
それまで携わってきた業界や職種と、全く異なる仕事に就くこと

■キャリアアップ
より高い資格・能力を身につけること。経歴を高めること（デジタル大辞泉）
業界や職種は変えないことを前提とすることが多い

40代のキャリアチェンジは難しい？

40代のキャリアチェンジは難しいのか。答えとしては、可能性がないわけではありませんが、やはり年齢を重ねるにつれて選択肢は少なくなります。スキルや経験よりもポテンシャルが期待される20代と異なり、40代は未経験転職への難易度が高くなることも事実です。そう簡単ではないことを意識して行動しましょう。

ミドル世代の転職市場が盛り上がりを見せている昨今。採用側が求めることと自分がしたいことに重なる部分を見つけられれば転職成功の可能性は高まります。

40代のキャリアチェンジを成功させるコツ4つ

40代のキャリアチェンジを少しでもスムーズにするためのコツを紹介します。

1.異業界同職種への転職を考える

業界も職種も未経験の仕事ではなく、職種は同じで業界だけ異なる仕事へチャレンジするといった方法もあります。例えばホテルで接客をしていた人が、メーカーのカスタマーサポートになるといったケースです。

もちろん業界や企業によって求められるものは異なるでしょうが、接客という基礎があれば、応用しやすいと考えられます。

2.大手やミドル専門の転職サイトを活用する

仕事探しには転職サイトを活用しましょう。大手のサイトなら幅広い年代の求人を取り扱っているため、40代向けの求人も見つけやすいでしょう。また、ミドル専門のサイトなら、効率的に転職活動を進められます。

例
リクナビ
doda
enミドルの転職
マイナビミドルシニア

ただし、40代未経験者歓迎の求人は、若い年代向けと比べて数が少ないことは覚えておきましょう。

また、専任の担当者がキャリアカウンセリングから求人紹介、選考日程調整など、一連の活動をサポートしてくれる転職エージェントを活用する方法もありますが、キャリアチェンジとなるとあまり期待できないかもしれません。

転職エージェントは人材を企業に紹介し、入社させることで成功報酬をうけとります。つまり「この人は御社で活躍できます」と自信を持っていえる人材を紹介するのです。その自信は、求職者のスキルや経験を見ることで裏付けられます。同業界や同職種への紹介のほうが「現職でこのような経験をしてきたのだから、転職先でも即戦力となってくれるはず」と説得力を持ってアピールできるのでしょう。

そのため、もちろんその人が持つ経歴にもよりますが、40代でキャリアチェンジを目指す人は転職エージェントに登録しても、求人紹介の連絡が来ない可能性があります。

3.優先順位をしっかりつける

ここまでお話ししてきた通り、40代のキャリアチェンジは簡単ではありません。そのため、すべての希望を実現させるとなると、選択肢がますます狭くなってしまうと考えましょう。

例えば育児や介護のために、ワークライフバランスを両立できる職場で働きたいなら、現職よりも給与が低くなるかもしれません。そもそも未経験転職に、給与アップを期待するのは難しいでしょう。

どうしてキャリアチェンジをしたいのか。なぜキャリアアップや現状維持ではだめなのかを振り返って、叶えたいことに優先順位をつけることをおすすめします。

4.社内異動希望を出す

転職ではなく、社内異動という選択肢があれば検討してみてもよいでしょう。社外への転職よりも大きな環境の変化は経験せずに済むかもしれません。

例えばカスタマーサポートとしてお客様の声を直接聞いていた人が、それらをサービスに反映させるために商品企画やマーケティングへの異動を希望するといったケースがあります。

また、家庭の事情で営業職は厳しいという人が、在宅で仕事ができる職種へ異動するケースもあるでしょう。

異動希望を出せる会社であれば、検討してみてもよいでしょう。

40代のキャリアチェンジは難しい…でも！

若年代と比べて40代のキャリアチェンジは難しくなります。しかし、今回紹介したようなコツを押さえれば、スムーズに進められる可能性が高くなります。ぜひ参考にしてみてください。

文／やまさん
保有資格：キャリアコンサルタント（国家資格）／キャリア・デベロップメント・アドバイザー（日本キャリア開発協会）