歯磨き剤の選び方とおすすめアイテム4選
続いては、歯磨き粉などの歯磨き剤の選び方だ。おすすめアイテム4つと合わせて教えてもらおう。
「オーラルケアも化粧と同じ。季節や気になる症状によって使い分けることが大事です。例えば知覚過敏は、冬の水が冷たいときに起きやすいですし、夏は汗をかくので唾液が出にくくなることから口臭が気になりやすくなります。私は、朝は虫歯予防、夜は歯周病予防の歯磨き剤を使い分けています。
選ぶときは、『歯が白くなる』などの宣伝文句より、フッ素濃度が新処方なのか、歯茎の健康のための成分は何が使われているのか、研磨剤は使われているのかなど、大事なことが書いてあるパッケージの裏を見て選びましょう」
1.「Systema ハグキプラス PRO(医薬部外品)」(ライオン歯科材)
「歯科用の練りタイプの歯磨き剤です。低発泡、低研磨、低香味の処方で、殺菌成分IPMP(イソプロピルメチルフェノール)が含まれているのが特徴です。さらに歯を支える強さを維持するオウバクエキス、歯肉の防御力を高めるビタミンE、歯肉の炎症を抑えるトラネキサム酸など、4つの薬用成分の働きで歯周病を予防する歯磨剤です」
2.「GSK カムテクトプレミアム 歯ぐきケア(医薬部外品)」(GSK)
「重曹(炭酸水素ナトリウム;清掃剤)を約70%配合した独自処方で、ブラッシングすることでプラークを除去しやすくしてくれる歯磨き剤です。歯ぐきの炎症を抑えるMAG(グリチルリチン酸モノアンモニウム)のほか、バクテリアを殺菌するIPMPを配合したダブル処方で歯周病(歯肉炎・歯槽膿漏)を予防するのが特徴です」
3.「GSKシュミテクト コンプリートワンEX プレミアム(医薬部外品)」(GSK)
「歯がしみるのを防ぐ硝酸カリウムのほか、ホワイトニング、歯周病予防、ムシ歯予防など10の働きが一つになったまさにコンプリートなオールインワンハミガキです」
4.「クリンプロ 歯みがき ペースト F1450(医薬部外品)」(3M)
「CPC(塩化セチルピリジニウム)、IPMP、GK2(グリチルリチン酸ジカリウム)の3つの薬用成分と、歯の成分のもととなるカルシム入りで、歯の表面にツヤがなくなったと感じる人におすすめです」
●練りタイプ、ジェルタイプなどの形状の使い分け方
「忙しい朝など、短時間でしっかり汚れを落としたいときは、研磨性のある練りタイプ。就寝前など時間に余裕があり、薬用成分を隙間に十分浸透させたいときはジェルタイプを使用するのがおすすめです」
歯磨きは毎日のことであるため、何を使ってどんな風に行うかは意外と重要なことだ。歯磨きマニアおすすめ商品をぜひ参考にして、自分に最適なものを見つけよう。
【取材協力】
酒向 淳氏
ヨーロッパ製品を中心に、良質の商品を扱うオーラルケアグッズ専門店 「メガデント銀座店」の店長。店頭に並ぶ 1000 種類以上の商品を全て試し、毎回 4 種類以上ものデンタルグッズを使いこなしている。
文/石原亜香利