歯の健康は全身の健康にもつながるといわれるため、毎日の歯磨きは欠かせない。しかし歯ブラシや歯磨き剤などのオーラルケア製品は膨大にあり、選ぶのには迷いがちだ。
今回は、歯磨きマニアにおすすめ製品から選び方まで聞いてみた。ぜひ参考にしたい。
歯磨きマニアになった経緯とマニアな歯磨き習慣
今回、話を聞いたのは、オーラルケアグッズ専門店 「メガデント銀座店」の店長であり、歯磨きマニアの酒向淳(さこうじゅん)氏だ。
彼は自身の状態によって複数の歯ブラシを使い分け、多いとき1回に4種類のブラシを使うこともあるという。また歯は1本あたり3~5分程度磨くという。
そもそも、なぜそこまで歯磨きにこだわるようになったのか。
「私は小さいときに歯を悪くし、歯医者さんに通い詰めで苦しい思いをしました。また兄弟が多く、個人の物はお下がりが多かったのですが、歯ブラシは安価な消耗品で、人とも共有しないので、小さい子でも『自分用の新品』を買ってもらえたので好きになったのもあります」
また複数の歯ブラシを使い分けて磨く理由とは?
「完璧に歯の汚れを落とすことは、なかなかむずかしいことです。複数の異なった特徴を持つ製品を組み合わせることが唯一無二の方法であるものの、時間には限りがあるので、効率性を上げる必要もあり、インテシブケア(集約的なケア)を実践しています」
歯磨きマニアおすすめの歯ブラシ3つ
先述の通り、歯ブラシは症状によって変えるなど複数使いが必要、というのが酒向氏の考え方だ。歯ブラシの選び方とおすすめ歯ブラシを3つ教えてもらった。
「歯周病も生活習慣病の一種ですし、他の生活習慣病と同様に、口腔内状況も年齢と共にあらゆる疾患の罹患リスクが高まっていくものです。そのため、歯ブラシも自分のお口年齢は何歳なのかを考えて選択する必要があります。手で持ち、口の中に入れて効果を発揮するのが歯ブラシですから、特に手と口のサイズに合っているかを確認しましょう」
1.「TePe セレクトコンパクト 歯ブラシ」(TePe)
「TePeは、予防歯科先進国スウェーデンで8割のシェアを持ち、日本でも多く売れている海外製歯ブラシです。独特なおにぎり型ヘッドと、自然に親指が適正な位置にくるよう設計されたハンドル、そしてこだわりの植毛が特徴。種類が多く選ぶのは大変ですが、誰でも最適にカスタマイズしながら使えるのでおすすめです」
2.「エンジェルマイクロブラシ」(ユーカンパニー)
「マイクロ毛が高密度に植毛され、マイクロファイバー効果で歯のプラークを落としやすいほか、歯肉への適度なマッサージも同時に行えるのが特徴です。ヘッド裏は舌ブラシにもなっているので、お口全体をきれいにできます」
3.「GSK シュミテクト ハブラシコンプリートワン EX」(GSK)
「隙間に届きやすいシルキー毛と、表面汚れがしっかり落とせるツイスト毛のダブル植毛が特徴です。またハンドルがジョイント部分でしなるので、ブラッシング圧を軽減してくれます。同ブランドの歯磨剤と組み合わせると良いかもしれません」
●電動歯ブラシVS.手動歯ブラシ、どちらがおすすめ?
「電動ブラシは歯並びに不安がある人には向かないですが、朝や昼など短時間で食後の臭いを取りたいときなどはとても有効だと思います。ただし、手動歯ブラシやフロスを併用したほうが良いでしょう」