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米国の航空宇宙防衛セクター企業は投資先として有望か?

2023.08.01

米国企業VSシリーズ「航空宇宙防衛セクター」

今回の米国企業VSシリーズは「航空宇宙防衛セクター」です。

このセクターは民間ビジネスと政府系ビジネスの2つに分けることができます。該当する企業としてはボーイング、ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマンなどの米国の老舗企業です。

こうした歴史ある企業が今後の宇宙ビジネスも支え続けるため、今回は航空宇宙防衛セクターや各企業の特徴について解説していきます。

航空宇宙防衛セクターの特徴

米国の航空宇宙防衛セクターは、主に民間向けと政府向けの2つの顧客に分類されます。

民間向けビジネスは主にボーイングを代表とし、景気動向や新製品のサイクルに左右される特徴があります。また旅客機などの製品は長期間にわたって使用されるため、新製品のリリースによって市況が大きく影響を受けることがあります。

一方、政府向けの防衛ビジネスは景気の変動よりもむしろ政府の予算や調達計画によって影響を受けます。契約期間は長期的なものが多く、利益率は契約が成立した時点で決定されることも大きな特徴です。

例えばソ連の崩壊後の1990年代、米国の防衛産業は不況に見舞われました。この際、国防省は防衛関連企業の合併・買収を奨励し、経済的に安定した企業に絞って発注を集中させ、健全な産業を維持する方針を採りました。

その結果、例えば航空母艦の建造にはハンチントン・インガルス、戦車の製造にはゼネラル・ダイナミクスといった特定の企業に製造を委託する独占的な状況が生まれています。

言い換えれば需要が長期に渡り続くため、該当企業は倒産するリスクも限りなく低いという強みがあります。

それでは航空宇宙防衛セクターの主な企業について解説していきます。

ボーイング(BA)

ボーイングは1916年にウィリアム E ボーイングがシアトルで創業した企業です。第一次世界大戦が勃発すると、アメリカ海軍はボーイングの航空機を練習機として採用しました。これにより、約700機の生産が行われ、ボーイングは航空機メーカーとしての地位を確立しました。

第二次世界大戦を経て、1950年代に至るまでの期間は、主に軍用機の生産に従事していました。そして、1957年には初のジェット旅客機を試験飛行させました。

現在、ボーイングは航空会社向けの旅客機とアメリカ空軍向けの軍用機、衛星や衛星打ち上げ機、セキュリティシステムなどを製造し、アフターマーケットサービスを展開しています。

従業員数は米国と世界65カ国以上を合わせて約15万人です。

ロッキード・マーチン(LMT)

ロッキード・マーチンはアメリカの防衛関連企業です。

軍需産業は世界全体で190兆円規模を誇る市場がありますが、ロッキード・マーチンは世界一の売上高を誇る企業です。

世界最強の戦闘機と呼ばれる「F-22ラプター」や北朝鮮のミサイル問題などで日本国内で配備されていることが話題となる「PAC-3」の製造・販売を手掛けています。

また宇宙産業にも進出しており、NASAの有人火星探査計画にも参加し、技術面でNASAをサポートしています。

ノースロップ・グラマン(NOC)

ノースロップ・グラマン(ティッカーシンボル:NOC)は、グローバル・ホーク無人偵察機やサイバー防衛関連のシステムを製造している企業です。同社の売上高の80%以上はアメリカ政府からの受注によるものであり、米軍に対する依存度は航空宇宙防衛関連企業の中でも最も高いです。

また宇宙事業の売上高はロッキード・マーチンについで業界第2位(2020年度で約84億ドル)です。

政府からのプロジェクトは10年〜30年ほどと長期で続くものが多く、事業の安定性に魅力を感じる投資家からは景気に左右されない「公益株」のような買われ方をしているのも特徴です。

ゼネラル・ダイナミクス(GD)

ゼネラル・ダイナミクスは4つの主要部門から構成されています。

航空防衛部門では、ガルフストリーム・ジェットなどの製造を行っています。戦闘システム部門では、戦闘車両や兵器システム、軍需品の生産などを行っています。海洋システム部門では、バージニア級潜水艦などを製造しています。そして、IT部門では、ミサイル誘導装置などを製造しています。

ウクライナ戦争によって米国はウクライナに榴弾を大量に提供していますが、米国内備蓄用の榴弾を一手に引き受けており、長期で需要があります。

こうした事業の安定性という観点からも投資家の注目を集めています。

ハンチントン・インガルス(HII)

2011年にノースロップ・グラマンから分離独立して誕生した企業がハンチントン・インガルスです。アメリカの航空母艦建造に関して、現在ハンチントン・インガルスが唯一の企業として受注しています。

同社は売上高の成長よりも、既存の業務の作業効率を改善することによってEPS(1株当たり純利益)成長を実現しています。例えば国防予算の削減圧力がある時期でも、既存の航空母艦などのメンテナンス業務は絶え間なくあるので、結果的に売上高の変動が小さいことも大きな魅力です。

アメリカ海軍の原子力空母の設計・製造・燃料交換などを行う唯一のビルダーです。

おわりに

航空宇宙防衛セクターは、ボーイング、ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマン、ゼネラル・ダイナミクス、そしてハンチントン・インガルスなどの米国の老舗企業によって支えられています。

これらの企業は民間向けと政府向けのビジネスを展開し、長期的な需要と政府の予算によって安定性を保っています。

また上記の企業を含めた航空宇宙防衛企業にまとめて投資するなら、

「iシェアーズ米国航空宇宙・防衛ETF (ITA)」に注目しても良いでしょう。

この1本で丸ごとセクターに投資することが可能です。

今後もさらなる宇宙ビジネスの拡大や技術の進化が期待される航空宇宙防衛セクターですが、今回解説した企業の取り組みによって、より安全で効率的な航空宇宙技術が実現することが予想されます。

文/鈴木林太郎

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