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「サントリー天然水」はどうやってできる?自宅で様々な社会体験ができるアプリ「ごっこランド」が提案する学習の新しいカタチ

2023.07.21

キッズスター代表・平田氏に聞く『ごっこランド』にまつわる8つの質問

子ども向け社会体験アプリ『ごっこランド』を作ったきっかけ(エピソードなど)をお聞かせください。

平田氏:「私の長男が2歳くらいの時に、海外の「お掃除ゲームアプリ」のようなもので何度か一緒に遊ぶことがありました。遊んでいるうちに、長男は実生活でも「自分もやってみたい、お手伝いしたい!」と言うようになったのです。

ちょうどその当時、iPhoneやiPadが世の中に出始めたタイミングで、何か子ども向けのアプリを作りたいと考えていました。そんな時、ゲームで得た成功体験がリアルな衝動につながっている長男の姿を目の当たりにしたことで、子どもたちに色々な種類の体験が提供できるアプリを作れないだろうか、と思ったのです」

平田氏は以前より「ごっこ遊び」のようなものがアプリで提供できないだろうか、と考えてはいたものの、指を使うだけの擬似体験(ごっこ遊び)に果たして意味があるのだろうか? とも思っていました。企画としては上がっていたものの制作に行き詰まる中で、自分の子どもが「お掃除アプリゲーム」からリアルな衝動を得た姿を見て、子どもの「ごっこ遊び」に意味を見出したのです。

そこには、ただ単に「ごっこ遊びができて楽しい!」で終わらないアプリを作る、という想いがあったそうです。

平田氏:「職業体験を含めた色々な体験をデジタルを通じて提供することで、子どもたちの気づきや学び、何かをはじめるきっかけづくりになるのではないかと思っています」

アプリを作る上で意識したこと(デザイン、ゲーム性など)は何でしょうか。

平田氏:「まず大前提として、『こども目線のもの』を作りたかった。子ども向けのアプリはすでにありましたが、大人が考えて作ったものではなく、本気で子どもが喜ぶものを作りたいと考えていました。

ちょうどその当時、社内メンバーの子どもたちが対象年齢だったこともあり、自分たちの子どもに試してもらいながら『こうやったら喜ぶのか、こうやったらもう一回遊びたいと思うのか』というふうに検証を繰り返し行い、模索していきました」

平田氏は創業から今も変わらず、開発過程のなかで「子どもテスト」を重要視しているとのことです。

平田氏:「大人の勝手な仮説で終わらせないことを意識して、『もう一回やってみたい、自分もやってみたい、できたことを親に見せたい』という子どもの反応を一番大切にしています」

そして平田氏がもう一つ意識したポイントは「広告がない無料アプリ」であることだ。無料アプリの場合、アプリ内で広告を表示することで収益を上げるモデルも多いが、『ごっこランド』では一切の広告がない。

平田氏:「子ども向けのアプリで広告が出てきたら、子ども自身も親も『嫌だ』と感じるはずなので、『ごっこランド』では広告を表示しないという方針にしています。

その結果、最初のリリース後に様々なメディアで取り上げてもらい、嬉しいレビューもいただき、気付くと無料ダウンロード数1位を取ることができました」

これは、しっかりと子どもに向き合ってモノ作りをすれば、世間から支持されることがわかった瞬間だったそう。

平田氏:「ユーザーさんからは、『『ごっこランド』で遊んだことで、野菜嫌いで偏食だった子が野菜を食べてくれるようになった』、『歯医者をいつも嫌がっていたが、歯医者で何をするか『ごっこランド』で知ってからは、嫌がらずに行ってくれるようになった』など、嬉しいお声もたくさん届いています。

様々な声を聞くことで『ごっこランド』がただのゲームではなく、リアルの体験に結びつけることができるゲームなのだ、という実感が持てました」

『ごっこランド』の子育てファミリーの利用率について

平田氏:「累計560万以上のダウンロード(※1)を達成。これは国内子育てファミリー世帯の1/3程の利用率(※2)となっています」
(※1)2023年5月末時点で累計560万ダウンロード
(※2)ごっこランドの年間アクティブユーザー数とごっこランドが対象とする2〜9歳の子どもをもつ世帯数に対する割合

『ごっこランド』の対象年齢はどのくらいを想定していますか?

平田氏:「3〜9歳がメインの利用者層ではありますが、実際は9歳以上の兄弟姉妹も長く使ってもらっています。最近は小学校高学年のお子様から『弟妹が遊んでいる、自分も小さい時に遊んでいて懐かしくなり今は一緒に遊んでいる』などの嬉しいレビューもいただいています」

『ごっこランド』は、幅広い年齢層が対象なので、ある程度はゲームの難易度を分けつつも、シンプルなルール作りを意識しているそう。その意識が、年の離れた兄弟姉妹であれ一緒に楽しく遊べるという結果につながっているのではないでしょうか。

各パビリオンはどういった経緯で出店に至っているのでしょうか。

平田氏:「こちらではパビリオンの選定は行わず、子どものために、という想いに共感してもらえる企業に入っていただいています。当然、色々な種類の体験を増やしていくことが必要にはなりますが、現時点では、お子様が遊んでいる姿を見て、自社でも取り組めないか? と親御さんからお問い合わせをいただき出店に至るケースが多いです」

『ごっこランド』には、平田氏が抱く想いへ共感する企業と、親子の気持ちに寄り添うという自社の想いから集まったパビリオンが数多く出店しているようです。

代表・平田氏が考える『ごっこランド』ならではの良質なブランド体験とは

平田氏:「幼い頃に初めて知ることが、実在する企業ブランドであるということはすごく貴重な体験だと考えています。例えば、『ごっこランド』で遊んで初めて知ったお店やブランドを街中で発見したら、子どもにとって『このお店知ってる!』という体験になります。その体験は、大きくなっても『〇〇といえばこのお店』という意識につながっていく。つまり、最初に触れたブランドがその後の人生でも代名詞のように続いていきます。

また、アプリで楽しんだことがリアルでの体験に結びついていくと、習慣にもなりやすいと考えています。『ごっこランド』で感じ、体験した『好き』や『得意』という想いは子どもの成長には非常に重要で、その気づきを伸ばしてもらいたい。そういった体験を提供できる『ごっこランド』は、ほかにはない貴重なプラットフォームであると感じています。」

その一方で、「親にとっては『いつも子どもを楽しませてくれる』といった、ある意味で感謝の気持ちがこもった〝ファン〟という視点でブランドを見ることができる」とも考えているそう。

平田氏:「親が商品の良さやネームバリューなどではない、子どもを通じた感謝のような気持ちでブランドを見られるというのは、非常に貴重な体験だと思います。子ども視点のブランド体験と、親視点のブランド体験、二つあるという点も『ごっこランド』ならではのユニークなサービスなのではないかと思います」

『ごっこランド』でどのように社会貢献していきたいですか?

平田氏:「まだ幼いから、知らないから、といった理由で学びや気づきがない状態で学校生活に入っていくと、そこで勉強がスタートし『得意』『苦手』が出てきて、『苦手=だめ』という感覚になります。

『ごっこランド』は、子どもの『好き』や『得意』を活かしたうえで、色々な世界・可能性があるということを子どものうちから知るチャンスの場だと考えています。今後も、子どもたちにその選択肢を知ってもらう機会を提供し続けていきたいです」

平田氏は今後、子どもの可能性に合った夢を探し支援する仕組みを提供できれば、と話してくれます。

平田氏:「例えば、レゴが得意な子がいるとして、小学生になれば『ずっとレゴばかりやっていないで勉強しなさい』となる。しかし『レゴビルダー』という生き方があるということを親も子どもも知ってもらえたら選択肢が一つ増えるます。

よりハードルを低く、そして楽しい体験として、興味を広げるきっかけや知る機会を広げていくことの意味合いをこれから証明して行かなくてはいかないと感じています」

今後の展望について

平田氏:「世の中にはもっと多くの職業があります。その中で、応援して賛同いただける企業様とともに、近いうちに100パビリオンの出店を目指したいと考えています」(現在の出店数:64社※開発中含まず)

また、『ごっこランド』を卒業したユーザー(中学高校生)に対して、楽しく社会を学べる環境や自分の「好き」「得意」を活かせる場があるということを継続的に知ってもらう仕組みや取り組みを広げていきたいそう。

平田氏:子どもは、夢への道しるべが明確になるとエンジンがかかります。まだ具体的な話にはなっていませんが、将来的には学校、自治体、企業と連携し、色々な体験や選択肢を知ってもらう場が作れたらとも思っています」

『ごっこランド』で展開中の「ジモトガイド」というサービスにも注目

「ジモトガイド」は、「編集というお仕事体験ができる」という立ち位置で作られたコンテンツで、全国の自治体と連携して地元の魅力を子どもたちの目線で発信するデジタルガイドブックになっています。

大阪の街なかで見かける巨大な手作り看板は、ポップ工芸が製作

八尾市の自慢! 歯ブラシの生産量がトップクラス!

制作時にはその地域の子どもたちとワークショップを行い、「子ども記者として街の魅力を再発見し編集してガイドブックとして発信する」という一連の体験を提供しています。

キッズスクープでは、子ども記者による八尾市のおすすめ情報を紹介

八尾市立しおんじやま古墳学習館を本拠地とするゆるキャラ「ハニワこうてい」

子どもたちが自分の地元の魅力を再発見して誇らしく感じる、そしてそれを見たほかの地域の子どもたちが興味を持つ。このコンテンツには、そういった、デジタルを通じて子どもたちをつなぐ体験を提供することで、地域間ギャップを埋め、旅行や移住などの態度変容を起こし、ひいては地域活性化にも貢献できればとの想いがこめられています。

出店企業募集中!『ごっこランド』で参加企業が得られる効果

『ごっこランド』のアプリ内で、利用者に対し出店前と出店1年後にアンケート調査を実施したところ、出店前と出店後の認知度35%アップ、第一想起率49%アップ、好感度42%アップという結果が得られています。(※)
(※)2013年5月~2022年12月までに出店した複数企業を対象に実施したブランドリフト調査結果の平均値

『ごっこランド』アプリ

想定対象年齢:3〜9歳
価格:無料
対応OS:iOS 10以降/Android 4.4以降

【参考】キッズスター

徹底的に子ども目線に立ちながらも、単なるごっこ遊びに終始せず、遊びを通して職業を体験し実生活へとつなげていく……そんな『ごっこランド』は、子どもの可能性を広げて夢を後押しするという基本理念のもと、アプリを使用した社会体験を提供することで、体験活動の地域間ギャップという問題への新たな向き合い方も示してくれています。

取材・文/穂高光

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