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メガバンクに投資したいという人が知っておくべき「優良企業」と「儲かる企業」の違い

2023.07.18

連載/FIREの向こう側

世はすっかり「FIREブーム」。資産運用でお金を殖やし、「経済的な自由を得よう!」とうたう記事やテレビ番組がずいぶんと増えた。が、それらに現実味を感じることができずうんざりしている人も多いだろう。

どうしてFIRE(Financial Independence,Retire Early)は遠いものに感じてしまうのか――『投資をしながら自由に生きる』の著者で、自身もFIREしたという投資家の遠藤洋さんに、本企画では素朴な疑問をぶつけてみることで「自由に生きる」ための方法を探っていきます。

遠藤 洋(えんどう・ひろし)/投資コミュティixi主宰、投資家・自由人。

Question「メガバンクへの投資を考えています。どこがいいでしょうか?」

「日経平均が上がっているみたいで、将来に向けて投資をしなければと思って、株式投資を始めたいと考えています。たくさんの銘柄の中からどうやって投資先を選ぶといいんでしょうか? 今考えているのはメガバンクで、いつも使っている三菱UFJフィナンシャル・グループの購入を考えていますが、三井住友フィナンシャルグループかみずほフィナンシャルグループのほうがいいでしょうか?」(32歳・会社員・男性)

Answer「メガバンクの中でどれがいいかと考えている時点で、ズレていると言わざるを得ません」

2023年6月、日経平均株価は1990年以来およそ33年ぶりの高値をつけました。このようなニュースを見聞きし、株式投資に興味を持つ人が増えているようですね。それ自体は歓迎すべきことなのですが、投資未経験者や投資初心者が陥りやすいのが質問者のような銘柄選定です。

植田日銀総裁になり、将来的に日本の金融政策が正常化(つまり金利の引き上げ)していけば、銀行株への注目は集まるでしょう。すでにそのような期待感からメガバンクをはじめとした銀行株は上がっています。

しかし、メガバンクの中で三菱UFJがいいのか、三井住友がいいのか、みずほがいいのかという時点でもう間違ってるというか、ずれていると思いますね。私も当初はまったく同じことをやっていたのですが、投資初心者の人が陥りやすいこととして、みんな「知ってる会社」を買おうとするんですよ。

そもそも認知していない企業の株を買おうとは思わないですから、必然的にみんなに知られている有名企業有名企業になってしまうのですが、「有名企業の株を買っても、あまりうまみはない」というのが、初心者に向けて私が一番伝えたいメッセージの一つです。

一般的に言われている「優良企業」と、投資家にとって「儲かる企業」というのは全然違います。

投資家にとって「いい会社」とは「伸びしろ」が大きい会社

株式投資で2倍株、3倍株、10倍株を取ろうと思ったら、結局は「伸びしろ」が重要です。「伸びしろが大きい会社」が投資家にとって「いい会社」なのです。

質問者が迷っているメガバンクより、私なら業績のいい地銀のほうがいいと思います。

例えば私は、少し前にスルガ銀行に投資をしました。以前、「かぼちゃの馬車事件」という大不祥事をやらかして、株価が10分の1くらいまで落ちました。もうこれ以上は下がらないだろうというところまで下がったので買って、今の時点で2倍くらいになっています。

メガバンクよりもそういう地方の銀行のほうが「伸びしろ」という点で見ると大きいですよね。

隠れたいい銘柄を見つけるには?

では、このような「隠れたいい銘柄」を見つけるにはどうしたらいいのでしょうか。

一番手堅いのは、自分の身の回りの出来事だったり、自分が仕事で携わってる業界や会社など、自分がよく知っているところです。

自分が詳しい業界の最前線って肌感覚でわかる部分も多いので、仕事だったり趣味だったり、何でもいいです。そういう自分の身の回りの実体験から投資に繋げていくのが初心者の人にはいいのかなと思いますね。

例えば、最近私が投資した銘柄に、不動産投資のクラウドファンディングを行うクリアルという会社がありました。

1口1万円という小口からさまざまな不動産に投資でき、投資後の物件の管理から運用、売却まで不動産投資運用の全プロセスをプロに任せることができるサービスを展開しています。このクリアルが募集した4億円超の大型マンションファンドが即日で完売したり、1分で完売したマンションがあるなど、大きな話題になっていました。

株価も今年だけでも4倍くらいになっていて、不動産業界で働く人であればクリアルの好調さを一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

ほかにも近年、スロット業界ではメダルに触れることのない「スマートパチスロ」の入れ換えが進み、ダイコク電機ではスマートパチスロの開発や製造、販売を行う新事業に参入することが話題になりました。スマートパチスロ導入に伴って規制が緩和され、業界で注目されているそうです。

今、パチンコ・パチスロ屋の目の前を通ると「スマートスロット導入しました」とか「スマートパチンコ大量導入!」といった看板やのぼりが大々的に出ていて、ダイコク電機の工場がフル稼働という状況のようです。パチンコ・パチスロ業界で働いている人だけでなく、パチンコ・パチスロが好きでプレイしている人も知っている話だったのではないでしょうか。このような情報としてキャッチして投資していれば、1年で4倍程度になっています。

自分が詳しいことや好きなこと、肌感覚で理解できるサービスや商品に対して投資いくのが初心者には一番いいんじゃないかなと思いますね。

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