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JR西日本の交通系ICカード「ICOCA」がモバイル版登場で関西圏の生活はどう変わる?

2023.07.19

ICOCA定期券をApple Watchで利用できる!

Apple Pay版ICOCAはスマホを使って新規発行することもできるが、ICOCA定期券を含む現在利用中のカードをデバイスに移植することも可能だ。

「普段の定期券をAppleのデバイスで利用できる」という利便性は計り知れないだろう。特に関西圏在住のApple Watchユーザーにはこの上ない朗報のはずだ。

Apple Pay版ICOCAに今までのカードを移植し、明日いや今日の午後から腕に巻いたApple Watchで電車に乗る……という選択肢もある。東京への出張の際も、Apple Watchの中のICOCAは大活躍必至だ。

ともかく「物理カードを持ち歩く必要がなくなった」というのは、文字で書く以上にインパクトのある現象ではないか。財布どころか、パスケースすらポケットに忍ばせる必要もないのだから。

「常識のギャップ」の狭間に

さらに「FeliCa帝国」の日本では、スマートウォッチの非接触型決済の選択肢がかなり少ないという現実的な事情も考えなければならない。

先日筆者は『TicWatch Pro 5』というスマートウォッチの記事を執筆したが、これはWear OS版Google Payにしか対応していない。FeliCa規格のキャッシュレス決済には使えないのだ。こう書くと機能の不備に感じてしまうが、日本以外の国ではFeliCa対応のスマートウォッチをわざわざ開発する必要は殆どない。

Google Pay対応スマートウォッチ「TicWatch Pro 5」があぶり出すキャッシュレス決済の落とし穴

遠藤周作の作品『沈黙』に出てくる「この国はすべてのものを腐らせていく沼だ」という台詞は、そのままガジェットにも当てはまるかもしれない。 Mobvoi Infor...

此度モバイル実装されたICOCAは、日本と海外の「常識のギャップ」の狭間にあると言っていいだろう。

日本で「電車に乗れるスマートウォッチ」を充実させようと思うなら、必然的に交通系ICカードとApple Watchが中心キャラとなる。それにはSuicaとPASMO、さらにそれ以外の交通系ICカードの参加も必要不可欠だ。

筆者の住まいの交通系ICカードは…

なお、筆者は静岡県静岡市在住で地元の交通系ICカードと言えばJR東海の発行するTOICA。だが、ここでは「モバイルTOICA」なるものはまだ存在しない。

故に、筆者は物理カードのTOICAとモバイルSuicaの両方を使い分けている。モバイルSuicaはいつでもスマホでチャージできるが、静岡市の路線バス『しずてつジャストライン』の読み取り機ではなぜか認識しないという現象が発生する(バスによっては読み取り可能の車両もあるが)。

このあたり、しずてつジャストラインは改善しないのだろうか……という愚痴はさておき、もしもマイナポイントをTOICAで受け取ってしまったらその後にモバイルSuicaを使う気は失せてしまう。勤め人や学生の場合は、そこに上述の「定期券問題」も加わってしまうのだ。

それと同じ現象は、関西でも当然あるはず。「あったはず」と過去形で書くべきか。

流れは波及するのか?

普段遣いでも出張でもプライベートの旅行でも、同じ交通系ICカードを利用したほうが間違いなく効率的で手間がかからない。

ICOCAのモバイル対応をきっかけに、JR西日本沿線に住む人たちは「時代の鍵」をようやく手にすることができたのだ。

我々ライターが次にやるのは、この流れが他のJRグループに波及するかを観察することである。

【参考】
Apple PayのICOCA 本日から開始-PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000594.000095753.html

取材・文/澤田真一

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