映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(以下BTTF)は世界的名作である。
この映画が封切られた頃、日系メーカーは絶頂期を迎えていた。自動車、家電製品、時計、オーディオ機器、楽器、とにかく「いいものはみんな日本製」だった。
80年代のアメリカの若者は誰しもがトヨタやヤマハに飛びつき、不況のどん底にあえいでいたイギリス人も僅かな可処分所得を日本製のガジェットに割いた。
その中でも特に強烈なインパクトを発揮した製品は、BTTFにも登場したカシオの「カリキュレーター」である。これは電卓そのものではなく、電卓機能を持ったデジタル腕時計だ。
今回は、このカリキュレーターについて書きたいと思う。
バイクに設置してから3年経過
実は3年前、2020年8月に筆者は@DIMEでカシオ・カリキュレーター『CA-53W-1Z』のレビュー記事を書いている。
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「傷など気にせずガンガン活用できる腕時計」という論調で書いたのだが、実はこの記事を編集部に入稿した直後、筆者は『CA-53W-1Z』を愛車のSV400Sのセパレートハンドルに巻き付けた。
そして、その状態で一度も外さず3年経ってしまったのだ。
筆者は公営の集合住宅に住んでいて、その駐輪場は屋根こそついているもののそれ以外は「野ざらし」である。しかも、筆者はバイクカバーというものを使用したことがない。筆者のSV400Sは、365日風雨と埃に晒されている。無論、『CA-53W-1Z』も……。
ところが、2020年8月から今に至るまでただの一度もセパハンから外さず、もちろん電池交換もしていないのに、未だに稼働しているのだ!
この3年で生じた時刻のズレは、2分もない(1分半といったところか)。もちろん電卓機能も問題なく使えるし、その気になれば普通の腕時計としても活用できるはず。ベルトの劣化もあまりなさそうだ。
これ、まだまだ使えるぞ!