「ダイエットしたいと思いながら、つい食べすぎてしまう」「忙しすぎて、自分のやりたいことをする時間がもてない」「相手にハッキリ言うことができず、ストレスを感じた」「ついスマホを見すぎて、時間をムダにしてしまった」など、思いどおりにいかない自分に苛立だったり、自分を責めたりしたこはないでしょうか?
日々の生活の中で、意志が弱く、なかなか思いどおりにいかないことってありますよね。でも、実は自分を変えることができるかどうかに、意志が強いか弱いかは関係ないそうです。
意志の力に頼るのでなければ、どうしたらいいか。その答えは「言葉の力」を利用することだそうです。人は1日の中で、自分との会話「脳内トーク」を何千回から何万回も行っていると考えられています。つまり、脳は「脳内トーク」の影響を多大に受けているのです。
それなのに私たちは他人と話す技術は学ぼうとするのに、なぜ自分と話す技術は学ばないのでしょうか? 今回は最新の研究データに基づき、誰でも簡単に「脳内トーク」を変えられる方法を、わかりやすく解説した脳科学者の西 剛志さんの著書「世界一やさしい自分を変える方法」の中からDIME読者におすすめしたいノウハウを厳選、再編集してお届けします!
「脳内トーク」の技術を駆使して、脳をよい意味で騙し、自らを成功へと導いてください。
セルフイメージや自己肯定感が低めのあなたへ
こんな研究があります。
自信がある人ほど、マイナスな出来事が起きたときに、過去の自分のプラスの記憶を思い出そうとする傾向がある
私は、大人だけではなく、子どもの研究も行っているのですが、その研究から面白い発見をしました。
自宅に家族の写真が飾ってあったり、昔の写真を見る習慣があったりする子どもほど、幸福度や自己肯定感が高かったのです。写真の思い出が、心を支えるものになっているのです。
自分のセルフイメージや自己肯定感は、過去にどんな出来事を体験したかという記憶で形成されています。
たとえば、楽しかった体験や、成功体験をいくつも持っていて、それを詳細に覚えている人は、幸福度が高まりやすく、人生がうまくいっている感覚を持ちやすくなります。
ですから、成功体験や楽しかった体験を日々認識し、記憶に残していくことが大切です。
その方法が、この「脳内トーク」です。
1日の終わりに、
「今日成功した5つのことはなんだろう?」
という「脳内トーク」をして、5つを書き出すのです。
このとき、大切なのが、成功といっても、大きなものでなくてよく、どんな小さなことでも、成功としてカウントしてよいということです。
「ランチで食べた野菜が美味しかった」
「仕事で書類を1つ片付けることができた」
「電車で席をゆずったら、お礼を言われた」
「本を読んで、心に残る文章に出会えた」
など、どんな小さなことでも大丈夫です。
うまくいかない人は、こんな思考のクセがついている可能性があります。
「今日は大変だった」
「仕事で疲れた」
「何もいいことがなかった」……
でも、細かく振り返ってみると、意外に日々よい出来事があることに気づくはずです。
毎日の習慣にして、続けていくことで、自己肯定感も育まれていきます。
また、「日に日に、どんどんよくなる!」という「脳内トーク」もおすすめです。
これは、心理学では有名なフレーズで、自信を高めるときに有効な言葉であることがわかっています。なぜ、この言葉がよいのかというと、私たちの脳は、成長したときに喜びを感じるという性質があるからです。
それともう1つ、脳は大きな変化を嫌うので、「日に日に」という表現が、脳にとっては効果があります。「少しずつ、段階を踏んでよくなっていく」と、脳に伝えることで、脳はこの前提どおりになろうとします。少しの変化であれば、脳が嫌うこともなく、スムーズに変わっていきやすくなります。