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どうなる?iOS 17の発表で見えてきた「iPhone 15」の姿

2023.07.11

「iPhone 15」「iPhone SE(第4世代)」はどうなる?

房野氏:iOS 17の内容を受けて、次のiPhoneはどういうモデルになるか、現時点で予測できる部分はありますか?

石川氏:今年登場が予想されるiPhoneに関しては、USB Type-Cに対応するかどうかがすべてじゃないですかね。Type-Cに対応すれば、また一気に買い替えが進むとも思いますし。

石野氏:充電に関しては、それこそスタンバイモードで使うような、MageSafeのものを使ってねというメッセージもありそう。

房野氏:iOS 17では、iPhone 8シリーズとiPhone Xがアップデート対象外になったのも話題ですよね。

石野氏:最近のiPhoneは機械学習をガンガン使っていて、例えば留守電の書き起こし機能とかもそうですけど、Google Pixelシリーズとそこは同じで、オンデバイスで処理する方向に進んでいます。さすがにiPhone X世代の性能で処理するのは難しいと思うので、仕方ないと思います。今後は、Neural Engine(機械学習関連の処理をするSoCの一部)の性能で、打ち切り端末が決まっていきそうですね。

法林氏:あとはメモリ容量も重要。iPhoneはメモリ容量を公表していないけど、仮にたくさんメモリがあったとしても、読み書きの速度が遅いと厳しい。最近はAIが話題だけど、iPhone 8とかiPhone Xの性能では間に合わなくなってきたってことでしょう。

房野氏:実際、iPhoneに搭載されているメモリ容量はどれくらいなんですか?

石川氏:Androidスマートフォンと比較するとかなり少なめ。iPhoneはメモリ容量で他機種と比べられない、特殊な世界観ですからね。

法林氏:使われていないアプリは、裏側でどんどんスリープするように制御しているからね。

石野氏:ただ、ここ最近はメモリ容量も増やしているみたいです。iPad Proとかが顕著ですけど、だんだんそっちの方向に舵を切っています。そうなると、舵を切る前のシリーズは最新OSに対応するのが難しくなりますよね。

房野氏:iPhone XはiPhoneとして初めてホームボタンを廃止したモデルなので、最新OSに対応しないとなると、1つの節目のように感じるのですが、いかがですか?

iPhone X

石川氏:本当にホームボタンが好きな人に向けては、iPhone SEがあるからいいんじゃないですかね。

房野氏:次期iPhone SEはホームボタン搭載になりますかね?

法林氏:次は〝iPhone mini〟がベースになると思う。次のSEでホームボタンがなくなるとしたら、ホームボタンファンの人たちは、iPhone SE(第3世代)を買い集めておかないといけなくなるかもね。

iPhone 13 mini

石野氏:アップル的に、SEの定義は廉価版、小型で最先端の機能となっているはずです。

法林氏:iPhoneには否定的なことばっかり言っているけど、iPhone SEの第2世代、第3世代はすごいと思っている。外側を変えずに、中のSoCを変えるというのはすごい。熱対策とかがあるので、相当難しいはずなんですけど、それができるのはさすがだなと思います。第4世代がどうなるかはわからないけど、アップルとしては、ハードウエアのボタンを減らす方向性に進んでいるので、miniベースにしたほうが得だと思う。

石野氏:そうですね。iPadも、一応旧機種もまだ売っていますけど、現行モデルという意味ではホームボタンがなくなっています。そう考えると、iPhoneもいずれそうなると思います。

法林氏:結局、触らないハードウエアのほうが、壊れにくいし劣化しにくい。

石野氏:摩耗もしないですからね。

法林氏:そう。Face IDを100万回やろうと、カメラは基本的に劣化しないわけですよ。

房野氏:現行のiPhone 14シリーズでは、標準モデルにA15 Bionic、ProシリーズにA16 Bionicが搭載されていますが、次のiPhoneでProシリーズにMシリーズのチップを搭載することはないですか?

「M2」(イメージ)

石野氏:ないと思いますよ。Mシリーズは相当発熱するので、モバイルで使うのは難しいです。僕はM1のiPad Proを使っていますけど、AIのイラスト生成アプリとかも使えるんですよ。ただ、それを使っているとガンガン電池は減るし、発熱もする。これをそのままiPhoneに搭載しちゃうと、どこかで爆発しかねないですよ。

法林氏:iPhoneにはAシリーズしか載せないと思うよ。モデムの問題が絡んでくるし、アンテナのことも考えると、Mシリーズは難しい。Mシリーズを作った人は、アップルをやめてしまっているので、どう進化をするのかもわかりません。

房野氏:iPad ProはMシリーズを搭載して、セルラーモデルもありますけど、iPhoneでは難しい?

法林氏:それは、iPad Proの筐体が大きいからできることですよ。

石野氏:発熱は簡単には処理できないと思います。

法林氏:結局、ユーザーになにをさせたいかにもよる。さっきの連絡先ポスターでいえば、Mシリーズが搭載されていると処理が早くて、きれいな画ができるとかがあれば、Mシリーズを採用する可能性もあるけど、現状はAシリーズの性能で十分でしょう。

石川氏:処理性能よりも、省電力とかのほうが重要。サイズを考えると、そこまでのパフォーマンスはいらないと思います。

石野氏:次のiPhoneで言うと、全モデルがDynamic Island搭載になると思います。あれはA16 Bionicに専用の回路とかを入れているはずなので、それが標準モデルにも搭載されると思います。

房野氏:iPhone SEでもホームボタンがなくなって、Dynamic Islandを搭載すれば、OSも共通化しやすいと思うんですけど、どうですかね。

石野氏:もし、2024年の春頃に新型iPhone SEが出るとすれば、そのタイミングでの一番新しい、iPhone対応のチップを搭載することになるはず。ただし、iPhone 14シリーズから、標準モデルとProモデルでチップを分けているので、SEは標準モデルに合わせることになると思います。

石川氏:iPhone 13シリーズとiPhone 14、iPhone 14 Plusに搭載されているA15 Bionicもそうですし、先日OPPOから発売された「OPPO Reno9 A」に搭載されているSnapdragon 695 5Gもそうですけど、1つのチップを2年くらい使うことがトレンドになってきていますね。

法林氏:チップにお金をかけるなら、ディスプレイやイメージセンサーにお金をかけたほうが得だもんね。

石川氏:そうですね。チップとしては毎年進化するものではなくなってきていて、むしろ大量生産して、少しでもコストを下げる方向に進んでいます。

石野氏:Snapdragon 695 5Gに関しては少し特殊というか、クアルコムがなかなか後継チップを出さないのも理由なんですよね。メーカーも困っているところだと思います。

……続く!

次回は、ドコモの新料金プランについて会議する予定です。ご期待ください。

法林岳之(ほうりん・ たかゆき)
Web媒体や雑誌などを中心に、スマートフォンや携帯電話、パソコンなど、デジタル関連製品のレビュー記事、ビギナー向けの解説記事などを執筆。解説書などの著書も多数。携帯業界のご意見番。

石川 温(いしかわ・つつむ)
日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、2003年に独立。国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップルなども取材。NHK Eテレ「趣味どきっ! はじめてのスマホ」で講師役で出演。メルマガ「スマホで業界新聞(月額540円)」を発行中。

石野純也(いしの・じゅんや)
慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

房野麻子(ふさの・あさこ)
出版社にて携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年からフリーランスライターとして独立。携帯業界で数少ない女性ライターとして、女性目線のモバイル端末紹介を中心に、雑誌やWeb媒体で執筆活動を行う。

構成/中馬幹弘
文/佐藤文彦

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