女性の30.4%、男性の7.5%が「これまでのキャリアにおいて性別が理由で不利益をこうむったことがある」
シスヘテロの会社員1,717人に対し、「あなたは、これまでのキャリアにおいて、性別が理由で不利益をこうむったことはありますか?」と質問したところ、女性の30.4%(261人)、男性の7.5%(64人)が「ある」と回答した。
「性別が理由で不利益をこうむったことがある」と回答した人に対し、「どのような不利益をこうむったか教えてください」と続けて質問したところ、女性の回答でもっとも多かったのは「給与や賞与に差をつけられた」(51.3%)、男性の回答でもっとも多かったのは「正当な評価を受けられなかった」(50.0%)となった。
調査結果まとめ
アデコ ピープルバリュー本部長 籾山 直威氏
「6月は『プライド月間』として、世界各地でLGBTQ+の支援や権利啓発のための活動が行われています。弊社では、以前より性的マイノリティ当事者を招いた社員向け勉強会などを開催してきましたが、今年は初めて『東京レインボープライド』に参加しました。
それと合わせて、婚姻の平等(同性婚の法制化)に取り組む企業を可視化するためのキャンペーンである『Business for Marriage Equality』にも賛同を表明しました。
今回我々が行った調査で、性的マイノリティ当事者の約6割が『勤務先に性自認や性的志向に関する悩みを相談できる相手がいる』と回答したのは、ポジティブな結果であると言えます。ただ、これは裏を返せば4割は相談できる相手が一人もいないということでもあります。
また、『勤務先が性的マイノリティ向けの取り組みを行っている』と答えたのは全体の18.5%にとどまりました。これからも引き続き、職場におけるLGBTQ+のサポートや理解促進のための施策を進めていく必要があります。
先日発表された『ジェンダー・ギャップ指数 2023』で、日本は過去最低の125位(146か国中)となったことがわかりました。G7でも最下位となっています。
我々の調査でも、女性の30.4%がこれまでのキャリアで性別が理由で不利益をこうむったことがあると答えていました。一方、同様の経験をした男性は7.5%でした。
M字カーブの解消に代表されるように、女性が一度仕事を離れても復帰することが一般的になっているいま、こうした性別による不利益感の改善は喫緊の課題です。企業においても、これまで以上に男女格差の是正に取り組むことが求められます」
調査概要
調査対象/日本全国の正社員として働く会社員
性年代/20代から50代の男女
サンプル数/2000人(各年代男女250人ずつ)
調査方法/インターネット調査
実施時期/2023年6月20日~21日
調査実施会社/楽天インサイト
関連情報
https://www.adeccogroup.jp/
構成/清水眞希