新しい職場や環境に入ったときには、どうしてもストレスを感じがちだ。また5月から6月にかけての時期は、4月からの新環境スタートから少しストレスや疲れが出てくる時期。人間関係に悩んでいるなら、一度、その悩みと向き合ってみるのも良いのでは。
今回は精神科医に、人間関係の悩みへの対応策を、コミュニケーションによるものから生活習慣に関係するものまで広く対策を聞いた。
人間関係のストレス対策1位は「苦手な人と極力接点を持たないようにする」
株式会社ユーグレナが、2023年4月4日~5日、20代~60代の働く男女1000人を対象に、会社での新しい仕事や人間関係に対するストレスの有無やその対処方法について調査した。
すると「会社で新しい仕事や人間関係にストレスを感じた経験がある」と約8割(79.1%)が回答。多くの人仕事、もしくは人間関係のいずれかでストレスを感じたことがあるようだ。
50.3%が新しい仕事と人間関係の両方にストレスを感じた経験を持っている。
どのようにストレスを緩和・解消しようと努めたかを尋ねたところ、多い順に、「苦手な人と極力接点を持たないようにする」(210人)、「好きなものをたくさん食べる」(197人)、「仕事以外で楽しみな予定や関心事を作り、そのことを考えてがんばる」(191人)、「睡眠時間を確保する」(177人)、「休日のスポーツ、趣味などを積極的に行う」(162人)となった。
苦手な人への対処法
ストレス対策として、苦手な人と極力接点を持たないようにするという方法をとる人が多いことを受け、精神科医の芦澤裕子氏は、「距離をとる」ことは一番の対策だとコメントしている。
「ストレス要因となっている特定の人物と会うと動悸がするなど、ストレスの原因が明らかな場合は、その人物から距離を取らせてもらうなどの物理的な対処が一番の対策です。そういった対処がむずかしい場合は、間に別の人が入ってコミュニケーションをしてもらう、プライベートの時間に、気を許せる人に話を聞いてもらうという方法を取るだけでも改善が見込めることは多いです」
ちょっとしたストレス程度であれば、「人と話す」方法も良いという。
「気心が知れた人と話したり、会社の上司に会社のストレス要因を相談したり、家族と話したりするなど、人に話すことにはカタルシス効果があります。より自分の気持ちに整理がつきますし、考え込んでさらにストレスがたまることを防ぐこともできます」