2019年4月に施行された改正労働基準法により、建設業においては2024年4月より時間外労働の上限が月間上限45時間、年間上限360時間に規制される。
この残業規制の適用について、実際に建設現場で働く人たちはどの程度認識しているのだろうか?また、残業の上限規制に対応している建設事業者は現時点でどの程度いるのだろうか。
ビジネス現場のコミュニケーションツール「LINE WORKS」を提供するワークスモバイルジャパンはこのほど、建設現場で働く施工管理者、作業員計1,031人に対して、「建設現場の実態・意識に関する調査」を実施し、その結果を発表した。
建設現場で働く人の約半数が「自身の残業時間が適切に数えられていない」と回答
2024年4月から適用される残業の上限規制について、昨年(68%)より8ポイント改善したものの、「わからない・聞いたことがない」という建設業従事者は6割を占めている。
建設現場では、時間外労働の上限規制に抵触するケースもある中、働く人の約半数(44%)が、自身の残業時間が適切に数えられていないと感じている。
月の平均残業時間が45時間を超える人は、転職・離職傾向が34%と、残業時間が45時間を超えない人と比べて、約10ポイント高い結果に。
2024年4月から適用される残業の上限規制について、「特に対応していない」という建設事業者は約7割(70%)。昨年に比べて8%改善しているものの、まだ建設現場での働き方改革は道半ばの状況。
施工管理者に現場の状況を聞いたところ、現場の写真を撮って、事務所に戻ってから整理している割合は57%と半数を超え、図面、報告書など紙での出力が多いと感じている割合も48%と半数近い結果に。また、3分の1以上が、「電話対応が多い」と感じ(40%)、対面形式での会議(38%)を実施している。
<調査概要>
調査時期 :2023年3月27日〜2023年3月29日
調査方法 :インターネット調査
サンプル数 :1,031名(施工管理者 501人、現場作業員/職人 530人)
調査対象 :男女20~69歳 建設業に従事する方で、施工管理者、または現場作業人/職人
出典元:ワークスモバイルジャパン株式会社
構成/こじへい