仕事でミスをすると落ち込んでしまうものです。しかし、誰でも少なからずミスをしますし、ミスをゼロにするのは難しいことです。
ミスで落ち込むことよりも、大切なのはミスをこれ以上増やさないことです。何度もミスをしてしまう人にはどのような原因があるのでしょうか。
今回は、ミスが多い人の特徴や、簡単に取り入れられるミスを未然に防ぐ方法について解説していきます。
仕事でミスが多くなってしまう人の特徴4選
仕事でミスが多くなってしまう人にはいくつかの特徴があります。ここでは、仕事を始めたばかりや、会社や上司に原因があるなどの状況を除いた、本人の特徴を取り上げます。
1.疑問点を確認しない
仕事で疑問点が出たときには、その疑問をイチ早く上司や同僚などに確認することが大切です。しかし、その疑問点を確認せずにそのままにしてしまう人がいます。その人には、他人を頼ることで「仕事ができない人」だと思われたくないという心理があります。
自分自身でわからないから疑問を持ったはずなのに、自分だけで解決しようとするなんてまず不可能です。解決できたとしても多くの時間を費やす結果になりかねません。その間にスケジュールは乱れ、ミスが起こりやすい状況を自ら作ってしまっています。
2.ミスを気にしすぎてしまう
過去のミスをいつまでも気にしすぎてしまうこともミスが続く原因になります。なぜなら、その他の仕事への注意力が散漫になっている状態だからです。さらに落ち込んでいる状態が続くと精神的に不安定になり、集中力や注意力の低下にもつながります。
ミスを反省することも大切ですが、その反省点を次に活かすことのほうが重要です。次の仕事に目を向けるなど、気持ちを切り替えることができなければ、ミスが続くという負の連鎖を断ち切ることは難しいでしょう。
3.マイナス思考で自分に自信がない
自分のマイナス面にばかりに意識が向いてしまう人も、ミスを繰り返すという悪循環に陥りやすいと言えます。
2.のミスを気にしすぎてしまうという特徴と同じく、マイナス思考の人もミスを引きずり、そこから「自分はダメだ」と思い込み、「こんな自分はきっとまたミスをしてしまう」と不安定な状態に陥ります。集中力や注意力が散漫な状態ではミスを繰り返してしまうのも当然です。
4.自己管理できない
自己管理とは、体調面などの管理も含めますが、ここで取り上げたいのは、タスクなどの優先順位をつけることです。仕事を効率的にこなすためには優先順位の設定が重要です。ミスを防ぐためには、期日や時間がかかりそうなものを見極める必要があります。
優先順位の見極めがうまくない人はいろんなことを同時に進行しようとしたり、帳尻を合わせようと後から焦ってしまい、それがミスにつながってしまいます。
ミスを未然に防ぐ方法3選
仕事でミスをしてしまうことは誰にでも起こります。大切なのは、これ以上ミスをしないこと、繰り返さないことです。そのためには、ミスを未然に防ぐ必要があります。ここでは簡単に取り入れられる方法をお伝えします。
1.疑問点は人に聞き、独断で判断しない
原因でも取り上げましたが、疑問点はイチ早く上司や同僚など周囲に確認することが大切です。何度も同じことの確認である場合を除き、周囲にわからないことを聞くと「仕事ができない人」というレッテルを貼られると思っているのは、あなただけです。
聞くことよりも、ミスを繰り返すほうが周囲からは仕事ができない人と思われてしまいます。一度聞いたことはしっかりとメモに残しましょう。そうすることで何度も確認してしまうという状況を防ぐこともできます。
2.仕事は一人で抱え込まない
仕事を一人で抱え込んでしまうと、仕事の一方向にしか目が行かず、ミスに気づきにくくなってしまいます。分担できる仕事は周囲と協力して行い、それが無理であれば仕事の状況を周囲に共有しておきましょう。そうすることでその仕事を複数の目が持たれることになり、ミスを未然に防ぐ効果が期待できます。
共有している状況であれば、たとえミスが起こったとしても、周囲もミスのカバーに対応しやすくなります。仕事を共有することは、ミスを最小限で食い止めることにもつながります。
3.ミスを違う視点から見てみる
過去のミスに囚われていると集中力や注意力が散漫になり、ミスが多くなってしまう状況となるのは原因でお伝えしました。この状況を脱することがミスを未然に防ぐ方法となります。
過去のミスを切り替えるには、そのミスを「ミスがあったから自分の仕事のクセを今知ることができた」、「ミスの経験があるから、次は誰かが同じミスをしそうになったときに助けてあげられる」などと、違う視点で見ることです。
ミスは誰にでも起こることです。仕事のミスは、してしまったことではなく、どのように気持ちを切り替えてそのミスに対処したかが大切となります。今の上司や、あなたが仕事ができると尊敬している人にも過去にはミスがあったはずです。起こってしまったことよりも、次に目を向けられるように過去のミスに対しては違う視点を持つようにしてみてください。
文・構成/藤野綾子