セクハラへの対応、「誰にも相談せず我慢した」が44.6%
職場でセクハラを受けたことがあると回答した人に、セクハラを受けたときにどうしたか聞いたところ、「誰にも相談せず我慢した」が44.6%で最多となった。
次いで、「上司に相談」が32.2%、「同僚に相談」が28.1%の順に。
上司や同僚に相談するなどの対処をしても「解決しなかった」人が約半数
セクハラを受けたとき前出のような対処をとった結果どうなったか聞いたところ、43.0%が「解決しなかった」と回答。
「解決した」と答えた人は25.6%に留まった。
前出の回答では、上司や同僚を頼った人もそれぞれ約30%いることや、職場の相談窓口を利用した人も一定数いることがわかっているが、結果として解決には至らなかった人が約半数におよび、解決した人は3割にも満たないという状況が明らかになった。
セクハラへの対処をしても解決しなかったと回答した人に理由を聞いたところ、「会社が問題視しなかったため」(30代・女性・企画マーケティング)、「対策がとられなかったから」(40代・男性・その他)など、相談をしても改善につながる対応がとられなかったという意見が多く寄せられた。
また、「解決をはかるための部署や担当がいなかったため」(40代・女性・その他)、「言った本人の立場が悪くなるだけで、意味がなかったため」(40代・女性・公務員)など、そもそも職場においてセクハラ被害を相談できる体制がきちんと整備されていなかったというケースも少なくないようだ。
57.1%がセクハラ被害で「転職を検討・決意」
職場でセクハラを受けたことがあるとする人に、セクハラが理由で転職した経験はあるか聞いたところ、「転職した」(27.3%)、「転職を検討した/検討中」(29.8%)が合わせて57.1%となった。
被害経験を持つ人のうち半数以上にとって、セクハラが転職を検討するきっかけや決意した理由となったことがわかる。
7割近くが「セクハラがキャリア形成に支障をきたした」
また、職場でセクハラを受けたことがあるとする人に、セクハラは自身のキャリア形成に支障をきたしたと思うか聞いたところ、「かなりそう思う」(44.6%)、「ややそう思う」(24.8%)が合わせて69.4%となった。
セクハラが働き手のキャリア形成に大きな支障をきたしている状況が、改めて明らかになったようだ。
調査概要
調査内容/セクシャルハラスメントの実態について
調査機関/自社調査
調査対象/同社を利用している全国のビジネスパーソン (20代~40代・男女)
有効回答/486人
調査期間/2023年5月31日~6月6日
調査方法/インターネット調査
関連情報
https://www.workport.co.jp/corporate/news/detail/852.html
構成/清水眞希