仕事でミスをしてしまい、落ち込んでしまうこともあるでしょう。
「あのときもっとチェックしていれば……」「周囲に相談していれば……」と数日ずっと落ち込んだまま、気持ちをうまく切り替えることができないなんてことも。さらには、また失敗するんじゃないかと不安になってしまったり。
今回は、そんな気持ちを切り替える方法をご紹介します。
仕事のミスをずっと引きずってしまうのはなぜ?
同じミスをしたとしても、うまく切り替えられる人と、切り替えられずにずっと落ち込み続ける人がいます。まず始めに、ずっと落ち込み続ける人はどういう状態なのかを取り上げます。
結論から言うと、落ち込み続けるのは、あなた自身がそのミスをしたことをずっと考えているからです。
本来、嫌なことなら考えないようにすればいいのにも関わらず、ミスをずっと考えるという逆の行動を自ら取ってしまっている状態ということ。ミスしたことをずっと考えていれば、気持ちが落ち込んだままなのは、当然のことです。
仕事のミスをしやすい人の特徴
落ち込み続けてしまうのは、ずっとミスを考えてしまっている状態だからであると、先ほどお伝えしました。つまり、それは仕事のミスにずっと心が囚われている状態ということです。そんな状態が続くと、ミスを繰り返してしまうといった悪循環になりかねません。その悪循環に陥らないためには、失敗を未然に防ぐことが大切です。ここでは仕事でミスをしてしまいやすい人の特徴に触れていきます。
1.「わかりません」が言えない
わからないことはわからないままにせずに上司や同僚に聞く、ということができない人はミスをしてしまいやすいです。
この特徴を持つ人には、“人に聞くこと=ダメな人”という価値観があります。その原因は、聞いたときに注意を受けた過去がある人もいれば、自分の意見を人に伝えるのが苦手な人、完璧主義者など、さまざまです。
わからないことをわからないままにしておくと、ミスにつながるのは当たり前です。
2.単独で仕事を進めてしまう
個人作業の仕事を任されている場合を除き、仕事ではチームワークや協調性が大切になります。なぜ大切かというと、仕事に客観性や複数の目を持つことでミスを未然に防ぐ効果があるからです(他にも個々ではできない目標の達成などありますが、ここでは割愛)。
単独で仕事を進めてしまうと、仕事の一方向にしか目が行かず、ミスに気づきにくくなります。また、ミスのカバーをしてくれる人もいない状態なので、ミスをずっと引きずってしまうことにもなりかねません。
3.悩みを他人に相談できない
1.「わかりません」が言えない、に似ているように見えますが、こちらは仕事だけの付き合いだけでなく、親しい人にも悩みを相談できないという特徴を指します。
相談することには、不安を取り除く効果があります。悩みを他人に相談するのが苦手な人は、不安な気持ちを取り除くことができず、ずっとその不安に囚われた状態になります。心が他の何かに囚われた状態で仕事を行うといった、ミスが発生するのも仕方ない状況を自ら作ってしまっています。
落ち込む気持ちの切り替え方3選
ミスを繰り返さないためには、いち早く落ち込む気持ちを切り替えることが大切です。ここではその方法をお伝えします。
1.人は完璧ではないとミスを割り切る
人は完璧ではなく、仕事ができると周りから言われている人にも、ミスは起こります。あなたが尊敬している人に「過去にミスをした経験はありますか?」と聞いてみてください。恐らく、全員が「ある」と答えるでしょう。
「ミスを割り切る」というと悪いことのように聞こえるかもしれませんが、大切なのはミスをしてしまったことではなく、ミスをした後にどのように対処したかです。ミスを割り切り、その後の対処に目を向けましょう。この切り替えが次のミスを防ぐ最善の方法です。
2.信頼している人に相談する
仕事のミスをしやすい人の特徴でも触れましたが、人に相談するという行動が気持ちを切り替える方法として有効です。
相談には「問題の解決を目指す」という目的がありますが、他にも「自分の悩みを理解してほしい」という目的もあります。
信頼している人が仕事関係者ではない場合、仕事のミスの解決を目指すのは難しい可能性もありますが、もう1つの目的だけでも不安を取り除く効果が期待できます。
3.ミスを後悔する時間を決める
これは、積極的にネガティブになる時間を決めるという方法です。時間を決めて、そのときだけ今の気持ちを口に出してみる、紙に書き出してみるなどして積極的にそのミスを思い出してみましょう。
そして、その時間が過ぎると無理にでも忘れてみてください。
その時間はあまり長すぎず、10分くらいがおすすめ。そしてそのネガティブになった時間に「今の心の落ち込み度は80%くらいかな」と数値化してみましょう。数値化を繰り返すことで毎日少しずつその気持ちの落ち込みが減っていることを自分の中でインプットすることができます。
文・構成/藤野綾子