SIMカードの利用者登録
今ではSIMカードの購入後、各通信会社で利用者登録をしなければならない。
さて、筆者は3年ぶりにインドネシアへ渡航し、新しいSIMカードを購入しなければならない状況に至った。というわけで筆者はジョグジャカルタ市内にあるTelkomsel(国内最大手の携帯通信事業者)のオフィスへ行き、SIMカード入手のための手続きを行った。
もっとも、SIMカードの購入自体は誰でもできる。問題は、それを使えるようにするための登録だ。
これがなかなかどうして大変なプロセスである。というのも、筆者が足を運んだ時は平日の午前中にもかかわらず何と35人待ちで、その一人一人にスタッフが対面してPCで情報を手入力する……という仕組みだから相当な所要時間を覚悟しなければならない。
ただ、それは通信事業者も分かっていることだ。故に、待合室は非常に快適な設備が備わっている。お茶やコーヒーも無料で飲める。
そして嬉しいことに、このオフィスには日本語会話のできるスタッフもいるではないか! インドネシアの公用語はインドネシア語だが、大手通信事業者のオフィスでは最低限英語に対応している。
長時間待たされるという以外は、まさに「至れり尽くせり」である。
2時間の待機
外国人がSIMカード登録をする場合は、パスポートが必須。これを忘れてはいけない。
が、出入口で警備員から「パスポートを持っていますか?」と聞かれた後は、彼もしくは通信会社のスタッフが登録までの手順を何から何まで教えてくれる。とにかく、彼らは親切なのだ。ジャワ中部の古都ジョグジャカルタの気風も相成り、彼らの笑顔は本当に自然で爽やか。
そんな和やかなオフィスで待ち続けること2時間。
ついに筆者の出番が来た。担当スタッフが着席するテーブルに行き、パスポートを渡す。質問はあまりされない。それよりも雑談が多かったほどだ。
その作業の所要時間がおおよそ20分といったところだから、待ち時間を含めたら2時間半も費やしたことになる。しかし、長時間の待機に起因する疲れはあるが不満やストレスは全くない。
Telkomselの対応は、お世辞抜きで親切そのもの。この場を借りて「Terima kasih(ありがとう)」と伝えなければならないだろう。
旅行プランに応じた通信対策を
今回の旅行、筆者はまるまる3週間インドネシアに滞在した。
しかし、1週間以内に帰国する旅行であればこの手間はかなり重いものではないか……と思う。場合によっては、SIMカードの登録だけで半日費やしてしまう。ならば、日本出国時の空港でWi-Fiルーターを借りたほうが早い。
たとえば、容量無制限で1日2,000円の利用料だったとしても、複数人で行く旅行ならあとでそれを割り勘すればいい。「複数台同時接続」がWi-Fiルーターの持ち味だ。
いずれにせよ、海外旅行ではこのような「通信対策」が必須。現地でスマホを使えるか使えないかで、旅行の快適度が大きく変わってしまう。
言い換えれば、その時々の予定に応じて「適切な通信環境」を選択できるスキルを持っていれば海外旅行の何百倍も楽しくできるということだ。
取材・文/澤田真一
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