コンセプトは中学生のお小遣い相応の価格…誰もが気軽にチェックできる地震予測
松本 ところで「MEGA地震予測」の利用にあたっては、月額380円(税込)と、かなりリーズナブルな料金体系となっているのも特徴の一つと感じられました。
正直、個人的には精度が高い地震予知サービスなら、もっと価格を高くしても良いように思います……。
この低料金でサービスを展開することとなったきっかけや理由など教えていただけますでしょうか?
橘田代表 地震予測という事柄の性質上、できるだけ多くの人々に読んでいただきたいと考え、「中学生の小遣いでも入れる価格」というコンセプトで2013年2月7日に税別200円でメルマガという形で始めました。
当時は関東地方と近畿地方のみの地震予測情報サービスでA4判3ページのシンプルなものでした。
その後、全国版にし、図もGIS技術を使い地殻変動を地図上で視える化しました。
現在メルマガはA4判17ページですが、価格は据え置きの税別200円で配信しています。
2017年4月からwebサービスを税別350円で開始、その後スマホ用アプリのサービスも税別350円で開始し、天気予報のような動画サービスと地殻の変動が時系列で見えるMAPも加え充実した内容となっています。
2021年7月からは、従来の地表の動きの分析に加え、衛星データの解析など計10種類の予測法を組み合わせた「ピンポイント予測」を実用化し発生の切迫度がより高い時に限って、「場所」や「時期」、「規模」を明示し、警告を発しています。
消費税が10%になっても値上げせずに税込380円でサービス提供しています。
確かに多くの方々からこれだけ有用な情報とデータを提供しているのだから値上げしてもいいのでは? と言われております。
しかも弊社は、国からの支援金や助成金は一切頂いておりません。加入者様からの購読料が財源のすべてとなります。
それだけに値上げしたい衝動に駆られることもありますが、できるだけ加入しやすいこの価格で頑張りたいと思っております。
南海トラフ地震対策として、3段階の予測システムを既に導入済み
松本 最後になりますが、今年も各地で震度5以上の地震が相次いで発生しています。
地震大国の日本では、日頃からの地震に備えた個々人の対策も重要といわれています。
気象庁は、今後30年以内に南海トラフ沿いの大規模な地震が発生する確率は70~80%と指摘しているところですが、もしもこのような規模の地震が発生する場合、「MEGA地震予測」でその予兆をあらかじめ配信することは可能なのでしょうか?
橘田代表「MEGA地震予測」では南海トラフ地震は3段階で予測できるシステムを擁しています。
Phase1 中長期的な地殻変動、特に「沈降エリアの広がり」を監視
南海トラフ地震の前兆としてのフェーズ1は「地面の沈降」です。
中長期的な前兆として大きな地震の前には、そのエリアが必ず沈降します。
東日本大震災の場合は、震災の1年前に東北地方の太平洋側が沈降し始め、約半年前から直前にかけては全国的に沈降しました。
甚大な被害をもたらした「熊本地震」も地震前には広く沈降していました。
南海トラフ地震の前にも例えば静岡県の御前崎付近が沈降して、それが静岡県全体に広がり、神奈川県、愛知県、三重県、和歌山県、四国 などに広がっていくと考えます。
その後、全国的に沈降していくと、それは南海トラフ地震の黄色信号と言えます。
Phase2 「ピンポイント予測」の発出
次に短期予測として、マグニチュード6以上の規模の前兆現象が南海トラフエリアに出ると「MEGA地震予測」のピンポイント予測を発出します。
南海トラフ地震の場合はマグニチュード8クラスが想定されますので、より前兆が顕著に現れると考えます。
Phase3 「オリジナル観測機に異常がでたら」
更に直前予測が可能かもしれない秘密兵器があります。
NTTドコモの協力でGPSデータを正確に受信できるオリジナルの観測装置を南海トラフ沿いにも設置しています。
このデータはJESEAにてほぼリアルタイムで解析し監視しています。
東日本大震災の3日前には電子基準点データに異常が確認できましたので、同様の異常がこの観測機に現れれば 一両日中に大きな地震が発生する確率が極めて高いと考えています
その場合は、加入者に南海トラフ地震緊急情報として「号外」を発出します。
以上が「MEGA地震予測」の南海トラフ地震の予測対応策です。