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社名をよく間違われる企業の社員に聞いた、誤表記を見つけた時の本音

2023.06.12

「サイゼリヤは、サイゼリアではなく、サイゼリヤです」

ご存知の方も多いだろう。これは「サイゼリヤ警察」様の言葉だ。

ツイッターを舞台に人気イタリア料理チェーン「サイゼリヤ」を『サイゼリ”ア“』と誤字している投稿を見つけるたびに「いいね」「リツイート」を行い、やさしい摘発をしてきた人気アカウント、サイゼリヤ警察様。しかし今年4月、突然辞職を表明した。その理由は、次のツイートにある。

3年5ヶ月にわたる活動は多くのファンを惹きつけ、筆者も注目していた。プロのライターにとって“社名間違い”は絶対ご法度。もはや不道徳すぎる行為であり、失礼極まりないことこの上ない。

そんな、我々の心の礎とも言える偉人が辞職したことで、サイゼリヤのみならず、他の間違えやすい有名企業の記載もグズグズになってしまうのではないか?と不安に思ってしまった。

※ちなみに6月4日に「サイゼリヤ警察」様が、約1ヶ月ぶりにツイート。『そろそろ「帰ってきたサイゼリヤ警察」しようかしら』とのこと。待望の復活か?期待大!

そんなこんなで今回、間違えやすい社名の由来を調査するとともに各企業の担当者に「ぶっちゃけ間違えられたらやっぱり不快ですか?」と聞いてみようと思った。本音を知りたかったから。

「キヤノン」 「キユーピー」に聞いた社名間違いのホンネとは?

まず伺ったのは、1937年創業の老舗カメラメーカー『キヤノン』。

注目は大文字の「ヤ」だ。読む時は小文字っぽいのに記載時は大文字という点が、間違えやすい原因だろう。詳しい話をキヤノン広報の久高さんに伺った。

–「キヤノン」の「ヤ」はなぜ小文字ではなく大文字表記なのでしょうか?

「「ヤ」の字が大きく表記された「キヤノン」が生まれたのは、1947年に社名を「精機光学工業株式会社」から「キヤノンカメラ株式会社」と変更したときです。当時の登記簿や株主総会後に発表される営業報告書、朝日新聞に掲載した広告など、すべて「ヤ」が大きくなっています」

「なぜ「キャノン」ではなく「キヤノン」にしたのか?という理由は、全体の見た目の文字バランスを考え、きれいに見えるようにしたからです。「キャノン」では「ャ」の上に空白が出来てしまい、穴が空いたように感じてしまうため「キヤノン」表記となりました」

国産初の35㎜フォーカルプレーンシャッターカメラ「KWANON(カンノン)」試作がこちら。めっちゃオシャレだ!

–ちなみに読み方は「キャノン」と同じでしょうか?

「はい。読み方は「キャノン」です」

表記やロゴに関する詳細は公式サイトでも公開されている。気になる方は是非!

キヤノンロゴについて

ここから、核心に迫る質問を投げかけてみる。

–テレビやwebなどで「キャノン」という間違った表記を見たときの正直な想いは?

「大きい「ヤ」の字の表記を見慣れているため少々違和感を持ちますが、弊社を話題にしていただけることに関しては嬉しく思います。

正しい社名表記も含めて、弊社の魅力をより多くの方に知っていただけるよう広報活動に努めて参ります」

–間違った記載を見つけたら報告や連絡などするのでしょうか?

「報道メディアの場合は正しい表記への訂正をお願いすることもございます。また、初めて弊社をご担当いただく記者の方には、社名の由来も含めて正しい表記についてお伝えしております」

–社員が間違えた場合のペナルティなどありますか?

「特にございません」

せっかくなので、【ロゴの変遷】も知っておこう!

–社名が間違えられやすい他企業様と社名の話をされたことは?

「社名について話をしたことは特にございませんが、社名の件でまとめ記事に掲載される機会が多いことから、勝手ながら親近感を持っております」

至極丁寧にご回答いただいた。やはり日本屈指の大企業は器が大きい。ただ、そこに甘えることなく、我々も、より気を引き締めて記事作成に努めなければならない。

–キヤノン様の今イチオシの商品を教えてください

「1つ挙げるとすれば、今年3月に発売した、どなたでも気軽にお使いいただける初心者向けのミラーレスカメラ「EOS R50」です。どこでも気軽に持ち運べるコンパクトなボディーに進化したAF性能や動画モードなど本格的な機能を凝縮した、撮る楽しさを実感できるミラーレスカメラです」

キヤノン:EOS R50 | 概要 (canon.jp)

「また、カメラやプリンターのイメージが強いキヤノンですが、現在は商業印刷、ネットワークカメラ、メディカル、産業機器など幅広い事業領域で製品やサービスを提供しております。今後とも『キヤノン』をよろしくお願いいたします」

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