Q5|オール電化ってどうなの?
A|オール電化専用の電気料金プランは大手電力、新電力ともに割高です。
「オール電化住宅は、調理、給湯、冷暖房などの熱源をすべて電気で賄います。エコのイメージからか、通常の住宅より電気代が安いと思いがちですが、大手電力、新電力会社ともに専用プランはむしろ割高。オール電化プランには燃料費調整額に上限がないからです。設備費用もかかるので、個人的にはオール電化住宅の新築は十分検討すべきだと思います」
Q6|オール電化の場合、電気代を安くする手は?
A|新電力会社に乗り換えると、安くなる場合があります。
「大手、新電力会社ともに、オール電化プランは燃料費調整額に上限がありません。大手電力より新電力のほうが電力量料金が割安な料金体系なので、乗り換えれば安くできるでしょう。ただし、大手電力のひと昔前のオール電化プランは現行プランより割安。新電力のものと比較検討が必要です」
Q7|大手ガスと新ガス、どちらが安くなりますか?
A|新ガス会社のほうが安くなるケースが多いです。
「新ガス会社の多くはコスト削減に取り組み、大手ガス会社より安いガス料金プランを提示しています。直近では大手ガスが原料費調整額の上限を引き上げていることもあり、新ガスが有利です。大手ガスから新ガスへ乗り換えれば、ガス代ダウンにつながるでしょう」
Q8|電気とガス、電気と通信、など多くのセットプランがあります。セットで入ったほうが安いですか?
A|電気代が高騰しているので、割高になるケースがほとんど。
「セットで契約したほうが割安と思うかもしれません。しかし、現状では割高な料金を支払うハメになることが多いと思います。セットプランは電気との組み合わせを主としているため、最近の電気代高騰がセット料金の負担を重くするからです。ポイント付与や割引などの特典が得られたとしても、その恩恵は微々たるもの。セットではなく、電気、ガスそれぞれ割安なものをチョイスして単体契約するのが望ましく、遠回りのようで光熱費削減の近道といえますね」
Q9|夜間割引などもありますが、プランの選び方を教えてください。
A|普通の従量料金プランがおすすめです。
「大手電力、新電力会社ともに夜間の電気料金を割引するプランを用意していますが、同プランは燃料費調整額に上限を設けていません。結果、電力量料金でトクしても、調整分の加算で負担増に。通常プランを選んだほうが割安になるのが通例です」
Q10|聞いたことのない会社は不安です……。
A|万が一つぶれた場合は、別の会社が届けてくれます。
「新電力、新ガス会社が倒産しても、電気・ガスが突然使えなくなるようなことはありません。利用者保護の仕組みがあり、同エリアを管轄する大手電気、ガス会社が継続して一時的に届けてくれます。その間に他社への切り替えを進めればいいんです」