地方での副業を求める個人は報酬よりもキャリアアップの動機が強い
パーソルキャリアが掲げる地方への「スキルリターン」に対し、都市部に住む人たちの副業ニーズはあるのだろうか。
パーソルキャリアと同じグループ企業であるパーソル総研が2021年8月16日に発表した「第二回 副業の実態・意識に関する定量調査」では、約56%の人が、関心があると回答している。その回答者の内訳では、男性の若年層で、すでに副業をしていて管理職の職位についている人で、地方副業への関心が高いことがわかっている。(下図)
■地方副業への関心度
都市部居住者を対象に行った調査で、特に男性で年代が若くなるほど関心がある割合が高いことがわかる。本業の職業別で、間接部門に属する人でも副業に関心が高く、ビジネスの最前線で活躍したいという考えが現れているといえる
■地方副業への関心が高い「副業者」の特徴
「地方副業の動機では、スキルアップや活躍の場の拡大を求め、手ごたえを感じてキャリアアップしたい人が多い。報酬の目的より貢献を感じたいという人の方が多いです」(鏑木さん)と、視座の高い人たちに、地方にスキルや経験を還元したいという需要があるようだ。
「リスキリング」として新しい仕事や職種を得るための橋渡しにもなるのか?
正社員として終身雇用が当たり前だった時代はすでに終わっているが、まだまだ「副業」という言葉には、@DIMEの読者の皆さんも含めて、企業で働く人にとって、どこか後ろめたさを感じる負のイメージが付きまとっていないだろうか。
しかしデジタル化が進む社会で、ビジネスパーソンとしての価値を高め、より多くの報酬を得て、より生活をしていくためには、スキルアップ・キャリアアップが必要不可欠でもある。
業務で必要な新しいスキルや知識を身に着けるリスキリングが注目されているが、より効果的な学びを得るためにはどうしたらよいだろう。
その答えが、HiProをはじめ、ビジネスパーソンが副業人材・プロ人材として活躍できる場を使い、今の働く環境とは違った形で実践的な経験を積むことが、自身の価値向上の最善策なのかもしれない。
文/久我吉史