ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所
「Z fc」を5色から選んで張替えられる
銀塩一眼レフカメラNikon「FM2」にインスパイアされて生まれたNikon「Z fc」は同社のミラーレスの中で最もレトロなデザインとインターフェイスを持ったカメラである。とは言えモード切り替えがあり、前後にダイヤルも備えているため、現代のミラーレスとしても使える多様性もある。カラーはシルバー1色だったのだが、2023年3月3日にブラックが加わった。これを記念してプレミアムエクステリア張替えキャンペーンが7月14日まで開催されている。
チョークブルー、マスタードイエロー、オリーブグリーン、ウォールナットブラウン、ミッドナイトグレーの5色のうち1色を選択、無料で張替えられるキャンペーンである(送料は別途1870円)。このようなキャンペーンは通常、これから新品で「Z fc」を購入のみが対象になるが、今回は配送料込み7920円支払えば、中古品、譲渡品、海外販売店から購入した「Z fc」の張替えもできるのだ。ただし、各色予定数に達すると終了なので、欲しい人は急いだほうがいいだろう。メーカー純正の色違いで数量限定となれば希少価値もアップ、お宝モデルとしてコレクションに加えたい1台だ。今回はマスタードイエローの張替えモデルを借用して浅草をスタート地点にして写真家、小平尚典氏と共に昭和レトロを探し歩いた。
パンケーキレンズも似合うレトロなボディ。今回は画像右側の標準ズーム「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR ブラック」にて撮影
ベースになる「Z fc」はブラックだけでなくシルバーも選択できる。全部で10通りの組み合わせが選べるのだ
ブロック塀より大和塀
最近、地震によってブロック塀が倒壊してケガ人が出るという事故をよく耳にする。昭和53年に起こった宮城沖地震でブロック塀倒壊による犠牲者が18人出たことを受け3年後に建築基準法が改正され、高さの上限は2.2mまでなどの設置条件が厳しくなった。我々が子供の頃はブロック塀より木材でできた大和塀の方が多かったと思う。昭和歌謡の「お富さん」の冒頭に出てくる「粋な黒塀、見越しの松」という歌詞の黒塀とは防虫などの目的で塗られた渋墨塗りの黒い塀の意味。黒塀から敷地内の松が見えるお洒落な屋敷の描写なのだ。大和塀は横板を挟んで、縦板が内側と外側に交互に張られる、これが大和打ちと呼ばれる工法である。通気性がよく内側が見えない。私が子供の頃に住んでいた木造家屋の社宅の壁も大和塀だった。庭に入るための裏木戸も付いていたので間違いない。現在はではコスト面から金属のフェンスやアルミの塀が主流だが、昭和の粋が大和塀には込められていた。
瓦屋根の家に大和塀がマッチする。メンテナンスされていないため崩壊しそうだがブロック塀より危険性は低いだろう
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庭に池があれば、鯉が泳ぐのが定番だった。お金持ちは錦鯉、神社仏閣であれば地味な色の鯉がいた
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「チョコバナナ」か「バナナチョコ」か
縁日に欠かせないお菓子と言えば、りんご飴とチョコバナナである。昭和45年に榊屋の小林文雄社長がバナナにチョコレートをコーティングして縁日で売ったら大ヒットしたのがルーツと言われている。つまり日本発祥のお菓子なのだ。浅草寺の屋台は「ばななちょこ」になっていたが、いやチョコバナナじゃないか普通はと思った。バナナ以外にも定番は、りんご飴、あんず飴、最近では、いちご飴というのある。さすがに朝ドラで牧野富太郎が好きなカルメ焼きは売っていなかったが、あれはいつ頃まであったのだろう。
カタカナではなく平仮名で、ばななちょこの屋台。1本300円はりんご飴より安いと思う
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増上寺と東京タワーは昭和の定番被写体
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