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どこまで進化する!?「レンジローバー スポーツ」にみる高級スポーツSUVの理想形

2023.05.28

今夏には標準仕様のガソリン搭載車も上陸

試乗車が搭載していた3ℓ直6ディーゼルターボのフィーリングが極上の部類にあるのも嬉しいところ。マイルドハイブリッドシステムのモーターとのマッチングもよく、低速から十分なトルクを発揮して2.5トン近いボディを軽々と押し進め、それでいて不快になるような音や振動をキャビンにまったく伝えてこない。パワートレイン自体は先代の後期型から採用されたシステムのキャリーオーバーではあるものの、ディーゼルエンジンとしては最良の部類に入るマナーのよさを備えている。今夏には標準仕様のガソリン搭載車も上陸するというから、この組み合わせも楽しみである。

内外装の仕立てのクオリティの高さはレンジローバーにまったくひけを取らず、フラット感に溢れるフットワークの良さと極上の乗り心地を両立し、そのうえで悪路も厭わない頼もしさに溢れているのが新しいレンジローバー・スポーツだ。雲の上に乗っているかのような柔らかなレンジローバーのドライブフィールも捨てがたいが、余計な姿勢変化を排除した安定感の高さは、スポーティセダンやスポーツカー好きの琴線にも触れるもの。スポーツラグジュアリーSUVとして一級品のパフォーマンスを備えたレンジローバー ・スポーツは、多くの人に自信を持って薦められる一台である。

無駄を排したシンプルなデザインで、空力特性にも優れるレンジローバー・スポーツ。レンジローバーと比べると全長は100mmほど短く、50mm低い。

清潔かつ上質さが際立つインテリア。センターコンソールにはラウンドタイプの13.1インチタッチモニターを備えつつ、物理スイッチも残されていて使いやすい。

シート地は伝統的なセミアニリンレザーのほかに、高い質感を保ちながら耐久性に優れる“ウルトラファブリックス”と呼ばれるサステナブル素材の選択が可能となっている。

荷室容量は標準状態で647ℓを確保。後席を前倒しすれば1491ℓまで拡大できる。荷室壁面に備わる車高調整機構で高さを変えられる点は、荷物の出し入れの際に便利。

大型SUVとは思えないほどドライバーの意思に忠実に反応してくれるのがスポーツたるゆえん。オプションの23インチタイヤを見事に履きこなしていた。

俊敏な走りとゆったりとした乗り心地、パワフルなエンジンなど、高級スポーティSUVに求められる要素をすべて備えたのがレンジローバー・スポーツ。ガソリンモデルや電動化モデルのパフォーマンスにも大きな期待が寄せられる。

ランドローバー・レンジローバー・スポーツ・オートバイオグラフィー D300
Specification

全長×全幅×全高:4,960×2,005×1,820mm
車両重量:2,450〜2,530kg
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
最小回転半径:6.1m(4輪操舵付きは5.3m)
エンジン:水冷直列6気筒DOHCディーゼルターボMHEV 2,993cc
最高出力:221kW(300PS)/4,000rpm
最大トルク:650Nm(23.2kgm)/1,500〜2,500rpm
MHEVモーター
最高出力:13kW(18PS)/5,000rpm
最大トルク:42Nm(4.3kgm)/2,000rpm
WLTCモード燃費:11.3km/ℓ
車両本体価格:¥ 10,680,000~(税込み)
問い合わせ先:ランドローバーコール
TEL:0120-18-5568

文/桐畑恒治(AQ編集部)

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