その3 室外機のドレンホースを浮かせる・キャップをする
戸建て・マンション・アパート問わず、一般的なエアコンが設置されている家には室外機が存在します。
室外機には排水のための「ドレンホース」という部品がついていて、部屋の中と直接つながっています。そのため、外にいる害虫がここから侵入し、エアコン内に潜んだり部屋の中に入ってきてしまうリスクがあります。
通常ドレンホースの先端(穴の部分)は地面にそのまま投げ出されているような状態なので、まず地面からホースの先端を浮かせる(離す)ことで虫対策になります。ゴキブリやカメムシは地面をつたってホースの中に侵入してしまうことがあるので、これだけでも大分予防ができるのでおすすめです。ホースが長い場合は地面から浮くように適宜カットして調整してみてください。
さらにしっかり虫の侵入を防ぎたい場合は、室外機専用の防虫キャップを装着する方法もあります。近頃は100円ショップなどでも手に入り、つけ方も難しいことはありません。
ただし、防虫キャップを装着することで虫とは別のリスクが生まれてしまうことには注意しましょう!
実は防虫キャップは外からの虫の侵入をしっかり防いでくれる分、室内のエアコン本体から流れ出てくる汚れやごみなどがキャップ部分に溜まりやすくなってしまうというデメリットがあります。
長期間キャップをつけたままにしておくとホースが詰まり、排水不良を起こしてエアコンに不具合が発生してしまう恐れもあります。室外機に防虫キャップを取り付ける際は、定期的に外す・掃除する・交換するなどのメンテナンスを忘れないようにしてください。
※ドレンホースのカットや防虫キャップを装着する際は自己責任でお願いいたします
その4 屋外用ゴキブリ駆除剤を設置する
どんなことをしてでも家の中でゴキブリと出会いたくないという人は多いでしょう。筆者もその1人で、徹底的なゴキブリ対策をした結果、築〇十年のアパートでも3シーズン連続ゴキブリの姿を1度も見ないことに成功した経験があります。
ゴキブリ対策は普段の掃除やごみ捨て、侵入経路を経つことなどに加え、家の周囲のゴキブリ駆除をするのも有効です。
手軽に使える屋外用ゴキブリ駆除剤は、見た目も目立たないのでおすすめです。ベランダやエアコンの室外機付近、植物のプランター付近、玄関や窓の前など虫の住処や出入口になりそうな箇所に設置しておきましょう。家の外でゴキブリ駆除ができるため、侵入自体を防ぐことができます。
【おすすめの屋外用ゴキブリ駆除剤】
● アース製薬 ブラックキャップ 屋外用
● キンチョー コンバット 玄関・ベランダ用 など
ちなみに、「屋外用ゴキブリ駆除剤は外にいるゴキブリを呼び込むのでは?」という噂がありますが、公式情報によると誘因範囲は限られているため遠くのゴキブリを呼び寄せるようなことはないということ。家の周囲にいるゴキブリだけを誘い、巣ごと駆除することができる殺虫剤として活用すると良いでしょう。
その5 換気扇や通気口の掃除をする・フィルターをつける
キッチンのレンジフードをはじめ、トイレや浴室の換気扇、給気口(換気口)などは、持ち家・賃貸問わず最近の住宅にはほぼ必ずついている設備です。虫にとっては家の中に入ることができる “穴” になりかねないので、しっかり対策しましょう。
これらは虫や異物の侵入を防ぐためにもとからフィルターがついていることが多いですが、フィルターの目が大きかったり、外壁と直結しているタイプだとそこから虫が侵入する可能性もあります。
換気扇や通気口は思っているよりも汚れが溜まりやすく、長年掃除せずに放置しているとホコリや塵が蓄積して虫の住処になってしまうことも。室内の空気をクリーンにするための換気扇や通気口が汚れやカビだらけでは不衛生ですし、健康にも良くありません。定期的に掃除をする習慣をつけて、必要であれば適宜フィルター交換を行いましょう。
虫対策と汚れ防止のためには、もとから設置されている専用フィルター+αで自分でフィルターをつけるのも手です。換気扇や通気口のフィルターは100円ショップやホームセンターで販売しているので、用途に合わせて選んでみてください。
デメリットとしては、フィルターの追加で換気扇や通気口の仕事効率が低下する恐れがあることです。メーカーによっては指定以外のフィルターをつけることを推奨していないケースもあるので、取り扱い説明書などに従って判断しましょう。
※メーカー指定品以外のフィルターを装着する際は自己責任でお願いいたします
その6 除湿機を使う・除湿剤を設置する
害虫と呼ばれる虫の多くは、ジメジメとした湿気の多い場所を好みます。
【主な害虫にとっての快適な湿度】
● 蚊 湿度約60%~
● ハエ 湿度約70%~
● ゴキブリ 湿度約75%~
● シロアリ 湿度約70%~
● ダニ 湿度約60%~
● 衣類害虫(イガ、ヒメカツオブシムシなど) 湿度約60%~
気温と湿度が高くなる日本の6月~9月頃は特に虫が活発になる時期で、同時にカビや悪臭に悩まされる時期でもあります。
除湿機や布団乾燥機、除湿剤などをフル活用して、室内の湿度が上がりすぎないように対策しましょう。人間や猫・犬などのペットにとって快適な湿度は大体50%前後~60%くらいまでといわれているので、目安にしてみてください。
簡易的な除湿剤であれば100円ショップでも手に入るので、クローゼットの中やベッド下、家具の裏など湿気が溜まりやすい場所に複数設置するのがおすすめです。
その7 ごみはできるだけ水気を切る・密閉する・溜め込まない
食材クズやお惣菜のプラパックなど、水気と匂いのあるごみは虫が集まりやすいアイテムです。それだけでなく、人間の髪の毛や鼻をかんだティッシュなども、虫にとっては餌になってしまうものです。大前提としてごみは溜め込まず、ごみの日が来たらさっさと捨てましょう!
水気のあるごみの場合、そのままごみ箱に放り入れてしまうとごみの日を待たずにごみ箱の中で腐敗して虫を寄せつけてしまう可能性があります。ごみ箱に入れる前に一工夫するのがポイントです。
生ごみはできるだけ水気を切り、お惣菜のプラパックなどは水で汚れをすすいで軽く拭き取ってから捨てるクセをつけてみてください。どうしても水気が残ってしまうものは100円ショップで買える生ごみ用ポリ袋などを使って、できるだけ密閉してからごみ箱に捨てると良いでしょう。
飲み終えたビールやエナジードリンクなどの空き缶などをそのままシンクに一晩放置するのもNGです。甘い水や匂いの強い物はゴキブリが好む餌なので、誘引してしまう可能性があります。飲み終わったらすぐに水できれいにすすぎ、裏返して水気を切っておきましょう。
生ごみについては卓上の乾燥式生ごみ処理機などを使うとカラカラになって異臭や虫の発生を防げる他、カサも減るのでおすすめです。
梅雨入り前に虫対策を!
あたたかく、湿気がこもりやすい梅雨は多くの害虫にとって心地の良い季節。虫対策をするなら梅雨入り前のいまスタートするのがおすすめです。
虫の侵入・発生を防ぐ習慣をつけて、夏を快適に乗り切りましょう。
※こちらでご紹介している忌避剤や駆除剤、フィルターなどの商品を使用する際は、取り扱い説明書の注意点に従ってください
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.