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最近よく聞く「パーソナルスペース」とは?職場で侵されそうになった時の対処法

2023.06.01

「距離感が近い」と感じて、それがストレスだったという経験をしたことがありませんか。

プライベートな付き合いであればその人との関係を解消してしまうなど逃げ道もありますが、その相手が職場の人、さらに上司だと簡単に拒絶することもできませんよね。

本記事では距離感が近い人、つまりパーソナルスペースが狭い人などの特徴や、職場内でパーソナルスペースが侵されそうになったときの対処法について紹介していきます。

パーソナルスペースとは

まずは、パーソナルスペースについて解説していきます。

パーソナルスペースとは、「心理的な自分の縄張り空間」のことを指します。縄張りなので、そのスペースへ侵入されると自分に危険が及ぶかもしれないと不快に感じてしまうのです。逆に表現すると、パーソナルスペースのギリギリ外側が、他者が自分に近づいて不快に感じない限界範囲のということです。

パーソナルスペースは、密接距離・個体距離・社会距離・公衆距離の4つに分類されます。各説明は下記の通りです。

・密接距離(0〜45cm)……スキンシップも可能な距離感で、恋人や親子など親しい人との距離を指す
・個体距離(45〜120cm)……比較的親しい友人との距離。しかし異性の場合は警戒される場合がある
・社会距離(120〜350cm)……テーブルを1つ挟んだぐらいの距離。仕事相手との距離感を指す
・公衆距離(350cm以上)……見ず知らずの人でも不快に感じない、他人との距離を指す

職場では「社会距離」が一般的には相応しいとされています。

パーソナルスペースには人には個人差がある

パーソナルスペースには4つの分類があると言いましたが、個人個人によってその距離は異なります。その違いは性別や年齢など性質的なものの影響もあれば、生まれ育った環境によっても変わります。

次にパーソナルスペースが狭い人と広い人の特徴に触れていきます。

パーソナルスペースが狭い人の特徴

一般的にパーソナルスペースが狭い人は社交的で、友人関係も広いという特徴があります。自己肯定感も高い人が多く、何事にも自信を持って取り組みます。

一見利点ばかりにも見えますが、人に対する警戒心が薄い分、他人にもズケズケと干渉してきます。その行動力が相手のパーソナルスペースに必要以上に踏み込んでしまうということにつながっています。

 パーソナルスペースが広い人の特徴

パーソナルスペースが広い人は、狭い人と逆で、人見知りや集団行動が苦手など、内向的な性格の人が多いとされています。

また、神経質で警戒心も強いので、自分のスペースが危険にさらされることがないよう他人との距離感を広くとっています。

職場でパーソナルスペースが侵されそうになったときの対処法3選

冒頭で触れたように、職場内でパーソナルスペースが狭い人からグイグイ距離感を縮めこられたとしても仕事関係の相手からは簡単に離れることはできません。そんなときの対処法として、3つの方法をお伝えします。

1.会話の主導権を握る

パーソナルスペースが狭い人は、社交的で何事にも積極的で自信を持って取り組みます。なので、会話のペースなども気づいたらその人に主導権を握られていた、なんてことがしばしば起こります。会話が相手のペースになってしまったのなら、それは相手のテリトリーに入ってしまったことと同じなのです。

そうならないためには積極的に質問するなど、こちらが会話の主導権を握るように意識してみてください。そうすることで相手のペースを乱して、行動を制御することにもつながります。

質問は仕事内容のみに徹底しましょう。

2.書類やカバンを間に置くなど、物理的な距離を取る

物理的な距離を取ることもパーソナルスペースを侵されないために有効です。

会議など机がある場合は、できるだけ隣ではなく机を挟むようにしてみてください。隣に座られる可能性がある場合は、「こちらです」と言いながら資料を先に前の席に置いて誘導する、またはカバンや上着などを隣の席に置くなどを試してみてください。

歩いているときに話しかけられた場合は、カバンや資料など持っているものを相手側で持つようにしてみましょう。その人との間に物があると認識するだけでも自分のスペースが守られているという安堵感も得られます。

3.敬語を崩さず、心理的な距離を取る

パーソナルスペースが狭い人は、相手と積極的にコミュニケーションをとりたがります。さらに相手に対して警戒心が薄く、それが距離感が近くなってしまう原因でもあります。相手は物理的な距離に加えて心理的な距離も詰めてきます。その心理的な距離のガードとして敬語を使い続けてください。

上司の場合はずっと敬語を使っているという方もいるでしょうが、相手が友好的に話している状況では少し砕けた敬語になってしまう場合があります。例えば、「拝見します」という言葉が「見ました」というように謙譲語が丁寧語に変わるといった感じです。

親しい間柄の相手とケンカなどをしてしまった場合、言葉が敬語になって心の距離と怒りを表すシーンに一度は見たことがありませんか。敬語は相手との距離を縮めたくないという意志表示でもあります。ぜひ意識して使ってみてください。

文・構成/藤野綾子

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