こんにちは。
弁護士の林 孝匡です。
宇宙イチ分かりやすい法律解説を目指しています。
退職した人が会社に退職金を請求しました。しかし会社はブチギレており退職金を払わず。舞台は法廷へ(原告9名)
〜 結果 〜
裁判所
「6人には払わなくてOK」
「でも3人には払いなさい」
不義理レベルで結論が変わりました。以下、分かりやすくお届けします(日音退職金事件:東京地裁 H18.1.25)
※ 判決の本質を損なわないよう一部フランクな会話に変換してます
登場人物
▼ 会社
・カラオケ設備の販売レンタルなどを行う会社
▼ Xさんら9名
・退職した人たち
どんな事件か
▼ 反逆か?
会社からしたら「謀反じゃー!」みたいな事件です。
まず、関連会社の従業員が大量に退職。その数、500人以上
↓
それに引き続いてXさんたちも退職
↓
関連会社の取締役が設立した新会社に入社
この取締役、何者!
▼退職金を請求
Xさんら9名
「退職金を払ってください」
A 約163万円
B 約417万円
C 約417万円
D 約178万円
E 約109万円
F 約25万円
G 約63万円
H 約108万円
I 約53万円
会社
「無理です」
「まず上の6名!あなたたち懲戒解雇されたでしょ。懲戒解雇=退職金不支給条項にあたります」
「そして下の3名!懲戒解雇事由があるし業務引き継ぎしてないでしょ」
会社には「こんなときは退職金を払わないから」という規定がありました。
退職金規程 第6条
・懲戒解雇されたとき
・業務の完全なる引き継ぎをなさずして退職をしたとき
(不支給または減額することがある)
Xさんたちは退職金を求めて提訴。