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勝負は商談前に決まる!営業成績トップ5%社員の実績から導き出した再現性の高い勝ち筋

2023.05.22

 私が経営するクロスリバーでは、クライアント各社で営業成績がトップ5%に入るビジネスパーソンの行動習慣について共通点を見つけて、なかなか成果が出ていない人にどうやって提供したら、どのくらい再現できるか……という実証実験を行なってきました。

 トップ5%に該当するのは、営業部門で3年以上にわたって営業目標の達成率が100%以上という条件を満たしたビジネスパーソンです。ラッキーな案件を獲得して一時的に営業成績が高い人ではなく、安定して成果を出し続けている人だけに絞りました。

 営業成績が安定しているビジネスパーソンは、他社に転職しても営業成績は良く、社内で他部門へ異動しても優秀です。例えばカスタマーサポートや人事部に異動しても、成果を出し続けます。いわば再現性の高い「成果の出し方」を持っている人だといえるでしょう。

〝トップセールス〟は顧客を見極める

 企業や職種を問わず、成果を出し続ける約2万人のビジネスパーソンについての行動実験を3年半かけて行なった結果〝力の入れ方を均等にしない〟ことがわかりました。彼らはすべての顧客に同じ熱量で接することがなく「力を入れる商談」「手を抜く商談」「取り扱わない商談」を決めているのです。

 商談をする前に優先順位を決めて、力の入れ方をコントロールするという、いわばアクセルとブレーキを踏み分けていました。重要なポイントに注力し、それ以外は手を抜くのが、営業成績トップ5%のビジネスパーソンです。

 彼らが優先順位を決めるうえで、次に挙げる3つのポイントを押さえていることがわかりました。

[1]導入時期が決まっているかどうか

 優先順位を決めるためには、電話やWebサイトから問い合わせを受ける段階で、選別しやすくすることが欠かせません。そのために、例えばWebサイトの問い合わせフォームに「導入時期」の項目を設けます。「3か月以内」にチェックが入った問い合わせは検討段階における最終フェーズの可能性が非常に高いです。競合他社との優位性を説明できる担当を割り当てるとともに、トライアル(お試し利用)のオファー内容と具体的な進め方を説明する準備を整え、全力で案件を獲得しにいきましょう。

 一方で「導入時期」が「未定」の場合、単なる情報収集の可能性が高いので、新人に概要説明の資料を送付させて様子を見ます。

[2]決定プロセスがクリアかどうか

 問い合わせをしてきた企業の中で、誰が決定権を持つのかを確認することも重要です。最終決定者自身から連絡が来た場合、当然ながら〝最短距離〟で成約に結びつく可能性が高いようです。

 一方、決定権を持たない担当者からの問い合わせの場合、時間と労力を費やすことが考えられます。例えば、相手企業の担当者が上司の課長にまず相談し、その後、部長に許可をもらい、本部長に提案する……といった多重な意思決定プロセスの場合、決定までの時間が長くかかり、補足資料などの作成時間も必要なことも多いのです。

[3]競合他社との比較をしているかどうか

 トップ5%のビジネスパーソンが実践しているセールスでは、商談前に顧客が競合他社と比較しているかどうかを確認していました。全員が答えてくれるわけではないものの、競合比較をしていることがわかれば、検討の最終ステージに来ている可能性が高いでしょう。

 具体的には「A社のチョコレートではなくB社のチョコレートも検討したいと思う。ぜひ提案をしてもらえないでしょうか」といった返答です。この場合、提供価格の勝負を余儀なくされることも視野に入れて準備しておきましょう。

〝勝ち筋〟を見つけるために試行錯誤を惜しまない

 トップ5%のビジネスパーソンは、自らが編み出した再現性の高いルールをもとに、商談前の初期対応を行ないます。多くの案件に携わる場合、BtoBの成約率はせいぜい20%くらいのもの。そのために「なぜ成功できたのか」「なぜ8割が失敗してしまったか」を振り返り、成功に近づくための行動をパターン化しているのです。

 過去の実績をもとに「学び」を蓄積して、再現性の高いマイルールをつくる……それが成約率を高める〝勝ち筋〟となるのです。

トップ5%

ある通信業で〝トップ5%〟のビジネスパーソンは、足元を見られないよう、まずは他社との比較を説明し、最終的に価格を提示するようにしています。このほか、早口で電話をしてきたり、短い文章で問い合わせのメールを送ってきたりする相手に対して、5~10分以内に返答することも、成約率のアップに大きくつながるそうです。

越川慎司/クロスリバー代表取締役。複業・週休3日を実践しながら800社へ働き方改革を提供。自著23冊、『最速で結果を出す資料の作り方』(DIMEデジタル新書)が好評発売中。

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