転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」運営するオープンワークから、「『日本の残業時間』定点観測データ」2023年1〜3月が発表されたので、その概要を紹介したい。
このデータは、社員・元社員がOpenWorkに投稿した「残業時間」を四半期ごとに集計。その推移を可視化したものだ。
日本の残業時間〜定点観測
2023年1〜3月の全体の平均残業時間は23.90時間/月だった。コロナウイルスの世界的感染拡大が始まった2020年以降は23〜25時間/月と横ばいで推移しており、以前と比べると残業時間の増減に大きな変化は生じていない。
業種別残業時間〜定点観測
前四半期と比べ最も増加した業種は+3.30時間のコンサルティング(36.63 時間/月)」という結果が出た。次いで増加したのは、「マスコミ(35.68時間/月)」(+1.84時間)、「行政機関、社団法人、学校法人(24.66時間/月)」(+1.17時間)という順に。
反対に前四半期と比べて減少したのは「IT・通信・インターネット」「不動産・建設」ですが、いずれも減少幅は1時間未満と少なく、全体的な残業時間の推移はほぼ横ばいとなっている。
2023年1〜3月の考察
全体傾向として大きな変化は見られない結果となり、働き方改革による長時間労働の是正はひと段落した印象を受ける結果となった。
コンサルティング、マスコミ、不動産・建設業種は他業種と比べて平均残業時間が多い結果が長らく続いている。
昨今ではジョブ型採用やリスキリングを通じ、異業種・異職種へのジョブチェンジを視野に活動する転職者も増えつつある。
同社では「転職等を通じた雇用の流動性が高まるにつれ業種別の残業時間の推移にどのような変化が生じるか、オープンワークでも引き続き注視して参ります」とコメントしている。
関連情報
https://www.openwork.co.jp/
構成/清水眞希