ストリーミングに特化したコンポ「Rivo」が登場!
一昔前はハイレゾ音源を購入、ダウンロードしてDAPやPCに保存して楽しんでいたが、現在ではサブスクのストリーミングサービスを利用して、いつでも好きな曲を好きなだけ聴けるようになってきた。そのとき必要になるのがネットワークトランスポートである。「Rivo」はピュアデジタルストリーマーと呼んでいる。
製品を作ったのはイタリアのVolumioである。ボリューミオと言えばラズパイ用のOSが頭に浮かぶが、そのOSを開発したメーカーが発売したハードウエアなのだ。ラズパイ用の音楽再生のためにVolumioを開発したが、今度はそれにピッタリのハードウエアを製品化したわけだ。
ラズパイはハードルが高く日本では普及しなかったが、「Rivo」は誰にでも使える設計で、最新版Volumio 3 Premiumと同等のOSが組み込まれている。発表されたのは3モデルでトランスポートの「Rivo」(16万5000円)に、DAC内蔵のネットワークプレーヤー「PRIMO」(13万2000円)、さらにプリメインアンプを搭載した「INTEGRO」(20万3500円)となる。
結局、「Rivo」を使って何が出来るのかと言えば、インターネットにLANまたはWi-Fiで接続。NASやミュージックサーバーに接続。そしてUSB/DACに接続する。専用アプリをスマホかタブレットに入れて、楽曲データを管理、再生できる。ストリーミングはSpotify、Tidal、Qobuzなどに加えプラグインを使って他のサービスにも対応可能。また、ROON-Readyにも対応。HDMIで液晶モニターに接続すれば、楽曲データの表示もできる。つまり、PCレスでデジタルデータの管理、整理、編集、再生などがおこなえる。
これが基本で、microSDカードスロット搭載、Bluetoothレシーバー機能、USB接続の外部ドライブからCDの再生とリッピング、Webラジオの再生もできる。今まではラズパイに自分でボリューミオをインストールする必要があったが、全て設定済みの「Rivo」は注目の製品だ。ハイレゾ対応なので、エッジの立った音かと思えば、デジタルでは薄くなりやすい中低域に厚みがあるウォームなサウンドが流れたのには少し驚いた。ハイレゾ派だけでなく、アナログ派も取り込める大人の音が聴けた。
「Rivo」はイタリアつながりでM2TECHのDACプリアンプとパワーアンプをブリッジ・モノラルでシステム構成。スピーカーはJBL「L100 Classic」
「Rivo」にはデジタルボリュームがありアプリから音量調整できる
「PRIMO」はESS9038Q2Mを搭載、アクティブスピーカーとの組み合わせで気軽に使えるミニマムモデルだ
アナログ出力はRCAのアンバランスだけでなく、XLRバランス出力に対応
「INTEGRO」は全部入りなのでスピーカーがあれば音が出せる。デュアルモノのクラスDアンプ搭載でヘッドホン端子もある
背面にはmicroSDカードスロットを搭載、アナログ入力はRCAアンバランス
写真・文/ゴン川野