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職場の人間関係がラクになる!苦手な人と上手に付き合う3つの心得

2023.05.31

嫌いな人であれば明確な嫌いな部分が思い当たるのに対し、「なんか合わない」「あの人と会うと疲れてしまう」など、漠然となぜか苦手と感じてしまう人もいます。

関係を断ち切ることができない仕事では苦手な人はできれば作らないほうがいいとはわかっていても、現実ではなかなか難しいものです。

本記事では、苦手と感じてしまう原因や、苦手な人とうまく付き合っていくための心得を紹介します。

なぜ苦手に感じてしまうのか

まずは、その人のことをなぜ苦手に感じてしまうのか、その“なぜ”の部分を解説していきます。これには自分を守ろうとする本能、“自己防衛”が関わっています。

 1.自分と異なる価値観を持っている

価値観とは、簡単に伝えると「物の考え方」です。有名な例を出すと、半分水が入った水を見て、「もう半分しかない」と思う人がいれば、「まだ半分もある」と思う人もいる。同じものを見ても、人それぞれの価値観に基づいてそのものや出来事を判断しています。

人は自分と異なる価値観の人を見ると、危機感を抱くことがあります。それは自分の価値観が否定されるかもしれないという恐れからきています。その恐れが、防衛本能としてその人から遠ざかろうとしてしまっている状態が、苦手意識となって表れているのです。

 2.ネガティブな発言が多い

ネガティブな発言を繰り返す人にも苦手意識を持ちやすい傾向があります。ネガティブな発言を繰り返す人の心には不安や劣等感があり、自己防衛としてこれ以上傷つかないように自分を守っている状態です。

このようなタイプを嫌いではなく、苦手と思ってしまうのは、ネガティブ思考の人には思いやりの心があるからです。ネガティブな発言ではあっても、「そんなことをして大丈夫?」など、相手を心配する意味が含まれています。だからこそ、心の底から相手を嫌いにはなれていないのです。

しかし、こちらからこのタイプの人と離れようとしたときには罪悪感を抱いてしまうことがあります。その罪悪感があるせいで苦手だと思っていても放っておけない、離れられないという状態になり、余計なストレスを抱えてしまっている可能性も。

3.苦手な相手から嫌われている

実は相手から嫌われているという可能性もあります。いくら表面上は仲良く装っていたとしても、態度や仕草で相手から嫌われていると感じてしまうことが多くあります。

これはコミュニケーションの「非言語的コミュニケーション」が大きく関わっています。コミュニケーションには、言葉を用いて意思を伝える「言語的コミュニケーション」と、表情、声のトーン、身振りなどの「非言語的コミュニケーション」があります。人は言語的コミュニケーションよりも非言語的コミュニケーションのほうが感じやすいとされています。

相手からの非言語的コミュニケーションで嫌われていることを感じて、その相手から自分を守るために苦手意識が芽生えてしまっているのかもしれません。

苦手な人との上手に付き合う方法3つ

相手を苦手だと思ってしまう原因がわかったところで、その相手に対して、できる限り余計なストレスを抱えない上手な付き合い方をここではお伝えします。

1.相手との違いへの執着をやめる

苦手意識を持ってしまう原因でも触れたように、価値観の違いから苦手意識を持ってしまっていることがあります。その違いを注目することをやめてみてください。

人は自分と異なる価値観の部分に焦点を当てがちです。それは自分を否定されるかもしれないという恐れがあるからなのですが、ここで考えてほしいことがあります。それは、もし相手から否定されているとしたら、その相手は苦手ではなく、嫌いな相手になっている、ということ。つまり、相手はそこまであなたとの違いに執着していないのに対して、あなたが勝手にその違いに執着しているだけなのです。

世の中にまったく一緒の価値観を持った人など、まず存在しません。その価値観の異なる部分はどちらかに合わせる必要はなく、みんな違っていいのです。そう思うだけでもその人との付き合いに構える必要はなくなります。

2.苦手意識を相手の存在から相手の行動、言動に変える

一度苦手だと思ってしまった相手は、前述したように苦手だと感じるポイントに焦点が当たった状態です。例えると、“苦手”というフィルターを通して相手を見ているということ。

付き合いでストレスを感じないようにするには、相手全体にかかっているそのフィルターを、本当に苦手だと感じる一部にかけ直す作業が必要です。

それには、その相手との関係を振り返り、苦手だと感じたきっかけを振り返っていきましょう。“なぜか”苦手と感じる相手に対しては、苦手のフィルターが相手の存在自体にかけてしまっています。それを苦手なきっかけを作った相手の行動、言動などの一部分にかけ直しましょう。

その苦手な一部分さえわかれば、その部分さえ避ければ最小限のストレスで付き合っていくことができ、さらには相手への苦手意識を減らすことにもつながります。

3.苦手というネガティブな感情を受け入れる

苦手という感情はネガティブな要素を含みます。それが相手に対しての感情だったとしても、その感情を持つ自分を否定してしまう人も多くいます。

しかし、それは間違いです。たとえネガティブな思考だとしても、喜びや楽しさなどと同様にあなたの大切な感情です。生きていく中で持っていて当然なものなのです。

そのネガティブな感情に注目しているといつまで経っても相手に対しての執着も手放すことができません。

相手にネガティブな感情を受け入れると自然と執着は薄まっていくでしょう。

文・構成/藤野綾子

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