転職がめずらしくなくなった昨今。読者の皆さんの中にも経験者がいるのではないでしょうか。
しかし、これまで転職を通じてキャリアアップや働きやすさを求めてきた人でも、40代での転職となると二の足を踏んでしまうかもしれません。「35歳転職限界説」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
厳しいイメージのある40代の転職を成功させるためのポイントや、仕事選びのコツを解説していきます。
40代におすすめの転職サイト6選
最初に40代におすすめの転職サイト(求人サイト)を紹介します。最初は複数登録してみて、自分に合うサービスを比較検討してみてもよいでしょう。
・リクナビNEXT
業界大手のリクルートが運営。日本最大級の求人情報量で幅広い業界や職種、地域の仕事を掲載している。20代・30代と比較して転職難易度が高い40代に合った求人も見つけやすいだろう。
参考:リクナビNEXT
・リクルートダイレクトスカウト
同じリクルートが運営しているハイクラス・エグゼクティブ限定の会員制転職スカウトサービス。登録後はスカウトを待つだけ。企業と直接コンタクトが取れるため、効率的な転職活動ができる。
参考:リクルートダイレクトスカウト
・ビズリーチ
ハイクラス向け転職サイト。経験豊富な40代がキャリアアップを目指せる求人を多数掲載している。年収1,000万円以上の求人が3分の1以上 (2021年1月時点)。登録すれば採用企業やヘッドハンターからスカウトが届く。
参考:ビズリーチ
・日経転職版
日経グループが運営。日経が提供している企業関連情報を求人情報と連携して掲載している。キャリアを考えるヒントになる会員限定セミナーも。
参考:日経転職版
・ミドルの転職
30代・40代のハイクラス転職サイト。登録者の平均年齢は45歳。年収1,000万円以上の求人を10,000件以上掲載している。ミドル特化のため、求人を探しやすいだろう。
参考:ミドルの転職
・マイナビミドルシニア
40代・50代・60代のための転職サイト。正社員だけでなく、アルバイトやパート、派遣の求人も掲載している。働き方の選択肢を増やしたい人におすすめ。
参考:マイナビミドルシニア
40代におすすめの転職エージェント2選
「今回を最後の転職にしたい」。失敗したくない気持ちが強い人は、専任の担当者がついて転職活動をサポートしてくれる転職エージェントの活用を検討してもよいでしょう。40代におすすめの転職エージェントを紹介していきます。
・リクルートエージェント
業界大手のリクルートが運営しているため、求人数が多いほか、採用企業とのパイプが強いことが強み。業界や企業に関する理解を深めたうえで選考に臨めるだろう。
参考:リクルートエージェント
・パソナキャリア
求人の約半数が年収800万円以上。ハイクラス求人の転職に特化した専任のコンサルタントが、転職活動をサポートしてくれる。
参考:パソナキャリア
40代の転職が厳しい理由。20代・30代との違いとは
40代の転職は厳しいという人もいますが、本当に転職先はほとんどないのでしょうか。結論から言うと、転職先はたくさんあります。
近年では労働力人口不足が叫ばれる中、ミドル・シニア人材の採用に積極的な企業も少なくありません。働き盛りの40代なら活躍できる職場は多いでしょう。実際、先に紹介した通り、40代などミドル世代に特化した転職サービスは数多く存在します。
ただし、20代や30代の頃と同じ姿勢で転職活動をすると、苦戦する可能性があります。40代の転職は何が違うのかを挙げていきます。
未経験職種への転職が難しい
40代になると、未経験職種への転職が難しくなります。若いの頃はスキルや経験がほとんどなくてもポテンシャル採用という道がありましたが、40代になると、企業から即戦力としての活躍を求められることが多くなるためです。
また、多くの場合、未経験者は経験者と比較して給与が低めに設定されているもの。たとえ未経験職種への道が開かれていたとしても、「この年齢で、しかも子どもの教育費や住宅ローンのことを考えると、その給料では難しい…」と断念せざるを得ないこともあるでしょう。
同じ職種で未経験業界への転職なら、それまでの知見を活かせることもあるので、可能性としては高いでしょう。
40代がどうしても未経験職種へチャレンジしたい場合は、その他の条件を絞り込まずに幅広い求人への応募を検討したり、副業である程度実績をつけてからチャレンジしたりするといった方法があります。
マネジメントスキルもしくは高い専門性が求められる
前項で「企業は40代の転職者に即戦力としての活躍を求める」と説明しました。具体的に求められる力は、マネジメントスキルもしくは高い専門性です。
多くの40代の人たちは、20代や30代の人たちよりもビジネスパーソンとしての経験が豊富です。実力主義で年齢や勤続年数は関係ないという組織もありますが、それでも長く経験しているからこそ身につくスキルがあります。それが様々なメンバーをまとめ、一人ひとりが高いパフォーマンスを出せるようにするマネジメントスキルや、特定の領域の知識や経験を積み重ねていくことで得られる高い専門性なのです。
たとえこれまでのキャリアでそのような立場になったことがない人でも、日々の業務でマネジメントスキルや高い専門性に通じるものがあるのではないでしょうか。
40代の転職者に求められるものをしっかりと理解して、転職活動に臨むことがポイントです。
カルチャーフィットが重視される
40代の転職者に求められるスキルについて説明してきましたが、実は社風に合うかどうかの「カルチャーフィット」はもっと大切です。どの年代でも大切なことですが、40代はより重視されると考えてよいでしょう。特にそれまで同じ組織に長く在籍していた人が、自社でもうまくやっていけるかを気にする企業は多いようです。
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40代の転職は決して不可能ではありません。ただ企業から求められているものを理解せずに進めると、遠回りになってしまう可能性があります。今回お伝えしたポイントをぜひ参考にしてみてください。
文/やまさん
保有資格:キャリアコンサルタント(国家資格)/キャリア・デベロップメント・アドバイザー(日本キャリア開発協会)