NEWレオマワールドの来場者数に異変あり
リゾートホテル系の宿泊施設も違いが目立ち始めました。星野リゾートのドル箱とも言える2つの施設「星のや軽井沢」「リゾナーレ八ヶ岳」と、大江戸温泉の旗艦ホテルとも言える「ホテルレオマの森」です。
「星のや軽井沢」は、2022年8月の稼働率が90.0%、「リゾナーレ八ヶ岳」は92.6%でした。2019年同月の稼働率は、「星のや軽井沢」が98.3%、「リゾナーレ八ヶ岳」が97.6%。完全回復とはいかないものの、その差は5~8ポイント程度となりました。
振るわないのが「ホテルレオマの森」。2022年8月の稼働率は80.8%。2019年は95.4%と高稼働していました。
気がかりなのは、「ホテルレオマの森」にはもともと外国人観光客が少なかったこと。国土交通省はホテルがあるNEWレオマワールドの来場者数を公開しています。2022年上半期の来場者数は44万6,000人。2019年上半期の58万7,000人の8割にも届いていません。施設そのものの集客力が落ちてしまったのです。
レオマワールドは1991年4月に開業した遊園地で、来場者の減少を食い止めることができずに2000年9月に無期限休園しました。2004年にテーブルマークホールディングスなどが運営権を買い取ってNEWレオマワールドとして再開園。テーブルマークは2010年5月に大江戸温泉物語に持株を譲渡しました。
大江戸温泉物語は、施設のリニューアルや劇場の建設などを行い、集客効果を高めました。しかし、コロナ禍を経て来場者は大幅に減少。戻りは大幅に遅れています。この穴を埋めるべく、外国人観光客を呼び込むのは難しいでしょう。
大江戸温泉物語は、施設全体の集客力を上げるという、高い壁に直面しています。
取材・文/不破 聡