人はいつからか、ロボットに癒やしを求めるようになった…
ロボット。大辞泉によると「目的の作業・操作をコンピューターの制御で自動的に行う機会や装置」とある。
または「人間に似るものとは限らない。自動機械」とも。
そのロボットは今や、産業面で欠かせない人間のパートナーとなったが、それ以外にもロボットの活躍する場所は少なくない。
人間はこのロボットに、ペット的。もしくは家族の一員としての価値を見出すようになって久しい。
たとえばTiger Electronics社は、1998年にペットロボットのファービーの発売を開始している。
ファービーは日本では1999年より市販されることとなった。
体の数カ所にセンサーが内蔵され、さらに顔の至る所が動き、発話はもちろん歌唱や会話も可能という、かなりセンセーショナルなロボットとして一躍人気に。筆者も所有している。
さすがに最近はセンサーの感度も悪くなったのか、あまり反応してくれなくなっているが、たまに「ぼく、あかちゃん」と喋ったりするので、まだまだ現役だ。
(自宅のファービーと愛猫のツーショット)
我が国においては、1999年よりソニーがペットロボットのAIBOを発売している。
このAIBOはペットとしてのロボットとしては草分け的な存在となり、世界的にもその知名度をさらに高める一因となった。
ファービーと違い、AIBOは自律行動が可能で、改良型となると自分で充電ステーションに移動するというプログラムも搭載されるようになる。
まさにペットとして見るとお世話に全く手が掛からない存在にもなり、これもまた多くの反響を生んだ。
今となってはお掃除ロボットが自力で充電ステーションに移動する機能は付帯が当然になっているが、AIBOがこれを実行したときは。驚きもひとしおだったのである。
さらに近年では、パナソニックがNICOBOというモフモフとした可愛らしいロボットの発売を開始。
一般発売は2023年5月16日からとなっているこのNICOBOは、寝言を言ったり、時にはおならをしたりと、ユーザーと同居する上での存在感が高いロボットになっている。
人は可愛らしい存在には庇護欲が湧いてしまい、その対象を大切に扱いたいと思うもの。
相手が機械であっても、それは変わらないのだ。
これは可愛い!ユカイ工学の「甘噛みハムハム」!
さて、人がついつい大切にしたくなる、可愛いロボットの例は他にもまだまだ存在する。
本項で紹介したいのが、ユカイ工学株式会社が発売している、「甘噛みハムハム」シリーズだ。
「甘噛みハムハム」は2022年3月8日にクラウドファンディングが企画されるや否や、たった3分で目標金額を達成したプロダクト。
その最大の特徴は、ぬいぐるみの口元に指を入れると、ハムハムと甘噛みをしてくれるというところにある。
ぬいぐるみのルックスにもこだわりがある。
インテリア、癒やしグッズを多数手がける株式会社りぶはあとのぬいぐるみ「ねむねむアニマルズ®」とユカイ工学株式会社がコラボ。
「ねむねむアニマルズ®」のキャラクター、ミケネコのゆずとシバイヌのコタロウに甘噛み機能を搭載して商品化したのである。
(ミケネコのゆず。眠そうな顔がかわいい。サイズ感もGOOD!)
さらに2023年6月にはバンダイナムコフィルムワークスとコラボした「甘噛みハムハム PUI PUI モルカー」の登場も決定している。
子供だけでなく大人にまで大人気の『PUI PUI モルカー』から、ポテトとシロモが甘噛み機能を携えて登場するため、ファンにとっても見逃せない新商品となる。
それにしても、指を甘噛みしてくれるぬいぐるみロボットがなぜ誕生したのか。そもそも誰がこんな素晴らしいアイディアを思いついたのか。
諸々気になってしまったため今回は「甘噛みハムハム」発案者であるユカイ工学株式会社・冨永さんに諸々インタビューを敢行した。
可愛らしい存在に甘噛みされたいけど、なかなかそんな機会がないという皆さんには、ぜひ読んでいただきたい!