自動車税は「自宅でキャッシュレス決済」に対応済みだが…
さて、季節はいよいよ5月。この記事を書いているのは4月27日だが、配信されている頃には月を跨いでいるだろう。
5月は「自動車税の季節」である。
2年前、筆者は『自動車税をスマホ決済で払ってわかった思わぬ落とし穴』という題の記事を執筆した。この時の筆者は軽自動車税をPayPayで支払ったのだが、それ故に納税証明書が発行されなかった。
そこで後日静岡市役所に行き、改めて納税証明書を発行してもらった……という流れを記事にしたのだ。
自動車税や軽自動車税をスマホのバーコード決済で支払った、という読者の方も少なくないだろう。 筆者もそのひとりで、しかも5月30日にPayPayで納税した。納付期...
自動車税の場合は、もはや役所に行く必要性すらない。しかし、税金というものはそれをしっかり収めた証明書というものを保管しなければならない。
従って、自動車税のキャッシュレス決済はむしろ「二度手間」になってしまうということを2年前の筆者は指摘した。
2023年、このあたりの手間はどのように改善されているのかというのは5月になってみないと分からない。が、ありがたいことに静岡市では納税証明書交付手数料をキャッシュレス決済で支払えるようになっている。
2年前の記事で筆者は、
「そして、グラストラッカービッグボーイの納税証明書の発行は無料ではなかった。手数料は300円。グラストラッカービッグボーイの軽自動車税は3600円だから、300円は決して安くはない。ちなみに、静岡市役所の場合は現金決済のみだった」
と書いているが、今年度の自動車税納付では「納税証明書手数料の支払い方法」も検証してみたいと思う。
ようやく認識された「キャッシュレス決済の重要性」
「パンデミックが日本のキャッシュレス決済普及を推し進めた」というのは、たしかにその通りだと筆者も考えている。
パンデミック以前、テクノロジーライターの間では「日本はキャッシュレス決済後進国」というのがひとつの定説だった。
海外では行政施設や小規模事業者ほどキャッシュレス決済を導入したがる。それは「現金を取り扱う手間とコスト」が削減されるためで、その恩恵は利用者にも還元される……ということをどんなに力説しても、日本では肩透かしを食らったものだった。
「日本は現金決済の人のほうが多いから、キャッシュレス決済を導入してもあまり利用されない」「高齢者にキャッシュレス決済は理解されない」というような理屈である。
「キャッシュレス決済を導入すると客と店員との会話がなくなる」と主張するジャーナリストもいたほどだ。
しかし、21世紀の経済活動に必要なのは「会話」ではなく「シームレスなシステム」である。
行政施設での手数料支払いや税納付にキャッシュレス決済が導入されるのは、時代がそれを求めているからと言う他ないだろう。
急速に普及するデビットカードを子どもが日常的に使う時代はくるのか?
高齢者から少年少女まで。日本でも急速普及のデビットカード、時代と共にここまで進化した! デビットカードは、かつての日本ではマイナーな決済手段だった。 しかし、そ...
【参考】
静岡市公式サイト
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000950905.pdf
富士見市公式サイト
https://www.city.fujimi.saitama.jp/kurashi_tetsuzuki/02todokede/r2_10denshimane-.html
瑞浪市公式サイト
https://www.city.mizunami.lg.jp/shisei/kouchou_kouhou/1007356.html
取材・文/澤田真一