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弁護士が解説!5分でわかる相続発生時にやるべきことと申請の流れ

2023.05.15

2. 家族が亡くなった場合の税務申告

家族が亡くなった場合は、以下の2つの税務申告が発生します。

なお、各税務申告は不要の場合もあります。税務申告の要否や方法については、税理士などにご相談ください。

①所得税の準確定申告

死亡の事実を知った日の翌日から4か月以内に、亡くなった方がその年に得た所得につき、所得税の準確定申告と納税を行います。

②相続税の申告

死亡の事実を知った日の翌日から10か月以内に、相続税の申告と納税を行います。

3. 遺産の相続に関する手続き

亡くなった家族の遺産については、以下の相続手続きを行いましょう。

①遺言書の有無を確認

遺言書があれば、原則としてそのとおりに遺産を分ける必要がありますので、まず遺言書の有無を確認します。遺品を探すほか、公証役場や法務局に遺言書が保管されていないかについても調べましょう。

②相続放棄の要否を検討

相続放棄は原則として、死亡の事実を知った時から3か月以内に行わなければなりません。亡くなった方に借金があるなど、相続放棄をすべき可能性がある場合には、財産調査などを早めに行いましょう。

実際に相続放棄をする場合は、家庭裁判所に申述書や戸籍書類を提出します。

参考:相続の放棄の申述|裁判所

③遺産分割

遺言書によって相続する者が指定されていない遺産につき、相続人全員で話し合って分け方を決めます。合意に至れば遺産分割協議書を作成し、相続人全員が調印します。

話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所の遺産分割調停・審判を利用しましょう。

④遺産の名義変更

遺言書・遺産分割の内容に従って、遺産の名義変更を行います。

不動産については法務局で相続登記を、預貯金については金融機関に相続手続きを申請します。そのほか、財産の種類に応じた手続きを行います。

名義変更の手続きは、原則として相続人全員で行います。ただし遺言執行者が就任していれば、遺言書に従った名義変更の手続きは、遺言執行者が単独で行うことができます。

⑤遺留分侵害額請求

遺言書や生前贈与の結果、相続できる遺産が非常に少なくなった場合は、他の相続人などに対して遺留分侵害額請求ができる可能性があります。

遺留分侵害額請求権は、相続の発生および遺留分を侵害する遺贈・贈与を知った時から1年で時効消滅します。それまでに、内容証明郵便の送付や訴訟の提起などにより、時効の完成を阻止しなければなりません。

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