近い将来に発生する可能性がある「タンパク質危機」。タンパク質の需要と供給のバランスが崩れる社会課題で、Data1によると「内容も理解している」と回答した人はわずか11.4%のみ。現代人のタンパク質摂取は食肉に依存しているが、この先途上国で人口が増加すると、食肉の供給が追いつかなくなるのだ。
その救世主といわれているが、昨今注目されている昆虫食。何せコオロギ100gと牛や豚、鶏を比較すると、約3倍のタンパク質を含んでいる(Data2)。だが現在のところ、昆虫食を食べたことがある人は8%のみ(Data3)、将来より昆虫食が根づくために必要なことは何だろうか?
「昆虫に抵抗感を抱く人は多いと思いますが、日本でも地域によっては伝統的な食べ物でした。まずはそういった歴史をきちんと認識し、伝統的な食べ方をしている文化に敬意を払う。これが日本で昆虫食を根づかせるためにも重要です」。
こう語るのは昆虫食愛好家のムシモアゼルギリコさん。昆虫食市場は近い将来、1000億円規模になると予想されている(Data4)。昆虫食の給食にクレームが殺到した今、定着はじっくり焦らず取り組むべきだろう。
Data1|タンパク質危機を理解している人はわずか1割しかいない
■ タンパク質危機に関する理解
2022 グリラス調べ
昆虫食が注目されているが、その背景について知っている人はごくわずか。「何となく流行っている」だけで定着するのは厳しい。
Data2|タンパク質はもちろんカルシウムも豊富なスーパーフード!
【高タンパク質】
■ 既存食肉とコオロギの成分比較
バグスファーム発表
タンパク質の高さが脚光を浴びている昆虫食。それと同時に地球温暖化の原因になる温室効果ガスの発生量が少ないことでも知られる。
Data3|66%は昆虫食に無関心だけど20代女性の4%は定期的に食べている!
■ 昆虫食への興味関心・実際に食べた経験はありますか?
2021 STRATE(ストラテ)調べ
女性が好む一因としてムシモアゼルギリコさんいわく「サステイナブルな食材という昆虫食の付加価値は、女性がより好む傾向があるのでは?」とのこと。