欧州サッカーシーズン終盤、膨れ上がる視聴料金
値上がり一辺倒で頭が痛いDAZN(サッカーメインの画面より)
Jリーグは2023年シーズンが開幕して2カ月が経過したばかりだが、欧州22-23シーズンは終盤戦に突入している。ここからUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)やヨーロッパリーグ(欧州EL)の準決勝・決勝、イングランド・プレミアリーグやリーガ・エスパニョーラの優勝決定試合なども次々とやってくるため、サッカーファンにとっては眠れない日々が続くのだ。
そんな人々を悩ませるのが、毎月の有料放送視聴料である。
「Jリーグや日本代表のワールドカップ(W杯)予選・アジアカップなどアジアサッカー連盟(AFC)主催大会だけを見る」という人はDAZN加入だけで問題ないが、2016年8月のサービススタート時の1890円(税込、以下同)から2019年4月に1925円、2022年2月の3000円、2023年2月14日以降の3700円と当初の倍近くに値上がりしており、「納得いかない」という声も根強いのだ。
筆者のようなドコモユーザーで値上がり前から加入契約している人間は「docomo for DAZN」料金の月額1925円で現在も視聴できる。だが、それもいつまで続くか分からないし、1年後には3000円台に達している可能性も否定できない。サブスクサービスというのは最初は低価格でも、徐々に値上げされていくのが常。やめたくても止められない人間にとっては本当に厳しいのが現状だ。
しかも、以前のDAZNは欧州CLやプレミアリーグも視聴可能だったのに、それぞれの放映権を手放してしまっている。現在は上記のJリーグ(1~3部)全試合とAFC主幹の代表戦、スペイン・リーガ・エスパニョーラ、フランス・リーグアン、イタリア。セリエA、ベルギー・プロリーグ、ポルトガル・プリメイラリーガなどの注目試合だけとなっている。
守田や久保の欧州ELを見たければWOWOW加入が必要(画面より)
自分なりに乗り切る策を模索すべし
日本代表の海外組を中心にチェックしたい人は、DAZNに入っていれば、久保建英(レアル・ソシエダ)、伊東純也(スタッド・ランス)、上田綺世(セルクル・ブルージュ)など主要選手は毎週追える。が、主力の多くを占めるイングランド・スコットランド・ドイツ組を見ることはできない。欧州EL参戦中の守田英正(スポルティング・リスボン)や堂安律(フライブルク)を見たければ、やはり別の視聴契約が必要になってくるのだ。
「欧州CL・ELを見たい」ということであれば、月額2530円を払ってWOWOWに加入する必要がある。さらに「ドイツもイングランドも視聴したい」となれば、ドイツ・ブンデスリーガが視聴できるスカパーに月額2480円、プレミアリーグ放映権を持つSPOTVに月額1300円を払うことになるから、結構な出費になる。
実際、サッカーに携わっている筆者は大半に入っているため、毎月の視聴料金は7000~8000円にのぼっている。プレミアリーグに関しては、ABEMAがほぼ毎週、ブライトンの試合を無料配信しているため、そちらでカバーしている状態だが、見逃し配信は利用できない。ABEMAプレミアムは月額960円でそこまで高額ではないものの、利用頻度を考えると二の足を踏んでしまいがち。同じような悩みを抱えるサッカーファンは少なくないのではないか。
「どこかの配信サービスが全てのリーグの放送権を一括で取得してくれたら、多少、高くても払うのに…」という声もあちこちから聞こえてくるが、当面はこの乱立状態が続くだろう。だからこそ、乗り切る術を自分なりに模索していくしかない。
プレミアリーグをフルカバーしたいならSPOTV加入が必須(画面より)