時代によって就活生が憧れる企業は変わるもの。では、この20年あまりの期間、「就職人気企業ランキング」における上位の顔ぶれは、どのような変遷をたどったのだろうか?
学情はこのほど、2005年卒~2024年卒からなる20年分の「就職人気企業ランキング」を比較した結果を発表した。
20年前は「電機メーカー」が人気。ソニー、富士通、日本電気(NEC)、松下電器産業がトップ10にランクイン
20年前にあたる、2005年卒の「就職人気企業ランキング」では、1位のソニーを筆頭に、5位に富士通、7位に日本電気(NEC)、8位に松下電器産業(現:パナソニック)が続いた。
上位10社のうち、「電気機器メーカー」が4社を占めている。また、2位にサントリー、10位にキリンビールと「食品メーカー」も複数社ランクインしているほか、3位にトヨタ自動車が入っており、20年前は「メーカー」が根強い支持を集めていたことがわかる。
2006年卒~2008年卒はサントリーが3年連続で首位。2009年卒・2010年卒は資生堂が2年連続首位
2006年卒~2008年卒のトップは、3年連続サントリー。2009年卒と2010年卒は2年連続で資生堂が首位となった。「食品」「消費財」の他、「電気機器」や「自動車」など、メーカーが上位を占める傾向が続く。
2011年卒~2015年卒は、「旅行」「金融」が支持を集める
2011年卒~2015年卒のランキングでは、ANA(全日本空輸)やJAL(日本航空)、JTBグループ、オリエンタルランドなど「旅行」「航空」関連の企業が上位を占める結果に。
また、三菱東京UFJ銀行(現:三菱UFJ銀行)や三井住友銀行など金融もトップ10の常連となっている。
2016年卒~2019年卒は、ANA(全日本空輸)が4年連続で首位を獲得
2016年卒~2019年卒は、ANA(全日本空輸)が4年連続で首位を獲得。JAL(日本航空)もトップ10に入っており、現在の社会人4年目から7年目にあたる世代が就職活動をしていた時期は、「航空」が高い人気を誇っていたことが伺える。JTBグループや、オリエンタルランドなど、旅行関連も人気を集めていた。
2020年卒~2024年卒は、伊藤忠商事が5年連続で首位を独占
2020年卒~2024年卒は、5年連続で伊藤忠商事が首位を独占。任天堂は、2021年卒で9位に入って以降、2022年卒6位、2023年卒5位、2024年卒2位と年々順位を上げている。
2022年卒のランキング(2020年調査)以降、講談社や集英社もトップ10の常連となった。ゲームや電子コミック、動画など、デジタルコンテンツを提供する企業が、デジタルネイティブである学生から支持を集めていることがわかる。
<調査概要>
・調査期間:2022年4月1日(金)~2022年10月31日(月)
・調査機関:株式会社学情
・調査対象:2024年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生
・有効回答数:8,345名
・調査方法:(1)あさがくナビ登録学生へE-MAILにて告知。Web上の入力フォームによる回収。
(2)株式会社学情主催のイベント来場学生へのWeb入力フォームによるアンケート調査及び回収。
出典元:株式会社学情
構成/こじへい