コンサルティングやセミナー事業を展開するタバネルでは、従業員100人以上企業の課長クラス(有効回答数310人)に「課長の仕事とAIに関する意識調査」を実施。回答結果をグラフにまとめて発表した。
ChatGPTを仕事で利用している課長は3%しかいない
ChatGPTは、AI(人工知能)によって高度な文章作成や自然な会話ができるサービスであり、大きな話題になっている。そこで、課長310人にChatGPTの認知、仕様経験について質問した。
「仕事で利用している」と回答した割合は3%だった。「個人的に利用したことはあるが、仕事で利用していない」は8%となり、利用経験は合計11%に。
ChatGPTを「知らない」割合は42%、「名前は聞いたことがあるが、サービスの特徴・詳細は知らない」26%、「サービスの特徴・詳細まで知っているが、利用したことがない」は21%だった。
この結果から、各種メディアやSNSで大きな話題となっているChatGPTだが、課長の認知は低く、仕事への利用もほとんどされていないことがわかった。
38%の課長がAIの進化は仕事にポジティブな影響が大きいと思っている
続いて「AIの進化によって、あなたの仕事はどのような影響を受けると思いますか?」と質問した。
その結果、「良い影響が大きい」が14%、「やや良い影響が大きい」が24%となり、合計38%の課長がAIの進化による仕事への影響はポジティブな影響が大きいと思っていることがわかった。
「良い影響、悪い影響を同程度受ける」は23%、「やや悪い影響が大きい」は2%、「悪い影響が大きい」は2%だった。
以上の回答割合の合計64%の課長がAIの進化により、何らかの仕事へ影響があると考えているようだ。
その一方で、「影響を受けない」は9%で、また「わからない」と回答した割合は27%となり、選択肢の中で最も高い数字となった。
ChatGPTの認知、利用が高い課長ほど、AIの進化による仕事への影響をポジティブだと考えている
課長の「ChatGPTの認知・利用」と「AIの進化による仕事への影響」について分析した。
認知・利用別に「良い影響が大きい」と回答した割合は、「知らない」が6%、「詳細は知らない」が11%、「知っているが、使ったことない」が21%、「使ったが、仕事では使っていない」が24%、「仕事で使っている」が60%だった。
この結果から、ChatGPTの認知、利用が高いほど、AIの進化による仕事への影響をポジティブだと考えていることがわかる。なお、「良い影響が大きい」と「やや大きい影響が大きい」の合計で見ても同じ傾向となっている。
また、ChatGPTを知らない課長は、AIの仕事への影響が「わからない」の回答割合が49%と、他の回答者と比べて高い。
この結果から、ChatGPTなど新しいAIや技術への認知の低い課長は、今後の変化に対する関心も低く、これらの技術に対する関心の高さ、好奇心の高い課長は、今後の変化をポジティブに考える傾向が高いことが推察できる。
31%の課長が自分の組織の創造性が高いと考えている
AIが進化を遂げると、人間にとって創造性がこれまで以上に重要になると言われている。
そこで、課長に対し「あなたの組織には新たなアイデアや革新を生み出す創造性は、どの程度ありますか?」と質問した。
回答割合は「高い」が4%、「やや高い」が27%となり、合計31%の課長が自分の組織の創造性を高い考えていることがわかる。「どちらとも言えない」が48%、「やや低い」が15%、「低い」が7%となった。